陳謝戦隊よ永遠に~
2015年10月13日 内容を修正しました。
陳謝戦隊 マジゴメンダワー
五人の戦士たちは己のダメ人間パワーを増幅させて敵を倒す。
事後レッド
基本的に謝るのは事が済んでしまってから。女癖が悪く、一夜を共にするときに避妊具の用意は一切しない。
爽やかブルー
その笑顔はあらゆる悪意を帳消しにする。彼に謝られると全てを許してしまう。
とりあえずイエロー
すみませんは口癖。しかし態度は基本上から目線。あからさまに嫌そうに言う彼の顔は目に焼きついて離れない。
沈黙のブラック
彼は謝らない。謝らないし、目も合わせない。自分は何も悪くないと本気で思っている。
結局ピンク
仲間の悪事のツケは全てピンクが身体で払う。彼女自身、自分が謝れば全て良いと思っている。
そんな正義と呼ぶには余りにも醜態を晒しすぎる彼らも、九ヶ月という長い間、地球を守るため戦い続けてきた。
ここに至るまでに、色々、あった。
しかしそれも今日、終わりを迎えようとしている。
この、最終決戦の決着をもって。
「ぐわははははは!どうだ、毎度の事この私直々に嬲られるのはぁ!!」
「くっ……!こんな……んんっ!……こんな所で負けたりなんか……あぁん!」
最終局面、この場においてもピンクはいつものように自らの身体を犠牲にして戦っていた。
地中から飛び出した何本もの滑った触手が、ピンクの四肢を縛る。そして背後からピンクの身体を弄ぶ男。侵略星人首領 シントウアーツその男だった。
「ぐふふふ、今日も貴様の身体、存分に楽しませてもらうぞぉ」
「いや、んんん……、ふぅっ……くっ!」
触手一本一本は意思があるようにピンクの様子を窺っている。突き、撫ぜ、巻きつく。触手達は動けぬピンクの体を蹂躙しだした。
「……っく、こんな……んっ。……こんなことに負けたりなんて……んんっ!」
涙を堪え必死に耐えるピンクだが、執拗な嬲りに赤く染まる頬や吐息を抑えきれずに居る。
シントウアーツはピンクの乳房を鷲掴むとまたいやらしく笑い声をピンクの耳の奥へと流し込んで行く。苦しさと、艶やかさを顔に浮かべたピンクは吐息混じりに呟いた。
「ごめん、みんな。最後まで一緒に戦えない。それでも私だけの犠牲で平和が守れるなら……」
「やはり良い!貴様を弄ぶのが一番良いわ!!」
シントウアーツの手にピンクが籠絡されようとしたその時である。
「そこまでだーーーーーー!!」
「ぐうぅぅぅあぁぁぁぁぁっ」
シントウアーツは背中に激痛を覚え、大きくその場から飛び退く。同時にピンクを拘束していた触手たちも切り刻まれ、消滅する。
「ぐぅぅぅぅ、貴様ら!逃げ帰ったのではないのか!?」
宙に浮いたままのシントウアーツは元いた場所に憎しみに満ちた目を向ける。
そこには、五人の戦士たちが揃っていた。
「言っただろう!今日、貴様を倒して戦いを終わらせると!!」
そう叫んだのは五人の戦士の中心に立つ全身赤タイツの男、レッド。肩に乗せた大剣は太陽の光を反射し、輝いた。
「私を、貴様らが倒すだとぉ?訳も分からぬことをいう!!」
シントウアーツは軽く手を前に振った。丁度ものをゴミ箱に放るように。
すると五人の戦士たちの立つ大地は赤く膨れ上がる。
「まずいっ!下がれ!!」
レッドの掛け声と同時に戦死達は後方に飛び跳ねた。すると大地の膨らみはは裂け、爆炎が舞い上がる。地面は焼け蕩け辺りは一瞬で地獄の様相となった。
「ここからがいよいよクライマックスってか」
たらりとこめかみから垂れた汗を拭いながらレッドは呟いた。戦士たちも大きく首を縦に振る。
「平和は……、俺たちが守る!!」
……とかいって飛び出して最後の戦いに決着がつくーーー、というのが至極当然の流れなのだが、なんとそうはならないのだった。
話はレッドの発言が原因で拗れてしまう。
「最後の戦いの前に聞かせてもらいたい事がある……」
レッドは大きく息を吸い込んだ。
「お前達、うんことかはどうやってしてるん だーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
なぜ彼がこのようなことを言ってしまったのか。今はその話は置いておこう。
何はともあれこの言葉が彼らの運命を大きく変えることとなった。
そう。これが、彼らの長く続く悩みの始まりなのである。