入部①
俺はチャラ男から渡された資料が示す場所へと来た。
《異能研究大学附属高等学校》と立て札に書いてある。
異能研究大学附属高等学校、世間では研究高校という。全国で三本の指に入る名門高校である。しかし名門高校だからといって頭が良いというオーラは出ていないため転入生でもすぐに溶け込める。
その中にある特殊能力捜査官は他の学校で言う部活動である。特殊能力捜査官に入れる生徒は全国から選ばれた【特別】な生徒だけである。
特殊能力捜査官に選ばれた生徒は『授業を受けない』また、『学校に払うもの全て無料で提供する』と二つが特別に許可されている。
ってチャラ男から渡された説明書に書いてあったけど…
長いね。うん。長い。
俺はチャラ男から渡された学校内の地図が示す場所へと向かった。
学校内は以外と防犯システムが厳しく、また、他クラスで授業が行われていた。
「っと。ここか」
俺は扉を開ける。そこにはお茶を飲んでいる女子1人。気持ちよく寝ている女子1人。奥でなにやら訓練をしている男子が1人いた。
気持ちよく寝ている女子以外全員俺を見た。というより睨まれた?沈黙が続くとお茶を飲んでいる女子が口を開いた。
「貴方は今日から入る新入生ですか?」
いきなりの言葉で驚きながらも返事をする俺。
「あっ!はい」
そう返事するとお茶を飲んだ女子が
「ここ。座ってください」
冷淡な口調で言うと俺は真ん中の席に座った。
目の前にはまだ気持ちよく寝ている女子がいる。隣はお茶を飲んだ女子。奥の方で何やら訓練みたいなことをしている男子はこっちを見ず未だ訓練をしている。
「えっと。入部手続きをしてもらいます。そして合格であれば入部します」
え?合格って何?まだ何かやるの?
「今から何かやるんですか?」
「はい。今からスタジアムに移動して試験を行います」
チャラ男から何も聞いてないぞ。ハメやがったなあいつ!
「では。ここの転移装置に触れてください」
俺は何も言わず言う通りにした。どうせ質問してもチャラ男にハメられたと分かるだけだと思ったからだ。
そうため息を吐いているとお茶を飲んだ女子がいきなり口を開けて
「転移‼︎スタジアム!」
と叫んだ。転移装置は人間の声に反応して転移するという装置なんだ。
お茶を飲んだ女子が叫んだから気持ちよく寝ていた女子が驚きながらも起きてしまった。
よだれが垂れた跡が残っていた。
いやぁー音楽聞きながら何かをすると集中力上がりますよね〜