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心の異変



「…..Zzz…ッ!!!………夢か」



なんか崖から落ちる夢を見ていた。



詳しく言うと崖にどこまで近づけるかな、と馬鹿なことを考えて近づいて踏み外して落ちる、というところで目が覚めた。



よくあるよね。授業中とかで寝てると。



「ん〜〜、今何時だ?」



時計を確認してみると11時をちょいと過ぎたぐらいか。



朝飯食っても神戸の家に行くのには余裕がある。まぁ、余裕があるからってすることもないんだが。



とりあえず飯を食べるために1階に降りる。

黎姫家は姫乃家とさほど家の作りは変わらない。妹の部屋が姉貴の部屋になったぐらい。



飯を食べる前に洗面所に寄る。相変わらず目つきが…若干悪いな、と鏡と睨めっこした後リビングに向かう。



リビングはすでに姉貴がソファに座りドロドロの昼ドラを見ていた。



「その昼ドラ面白い?」



「評価としてはアンタの目つきぐらい酷い」



成る程。この昼ドラはそんなに面白いのか、昼ドラはドロドロでつまらんという偏見は捨てなくてはならないな。



まぁ、そんなことは置いておいて飯だ飯。

……あれ?そういやお袋は?疑問に思ったので聞いてみる。



「なぁ、姉貴お袋は?」



「お父さんとデートに行ったわよ」



マジかよ……まぁラブラブなのはいいんだが朝飯ぐらいは作って行ってほしかった。



うちの両親は結婚して20年は経っているというのにその辺の高校生カップルみたいな会話するからな。



ピンク色の2人だけの世界に入ってしまう。見てるこっちは珈琲のブラックが無償に飲みたくなる。



お袋が飯を作ってくれない、ということは朝飯はカップ麺か。



姉貴も俺も料理は壊滅的だ。せいぜい目玉焼きが出来るか出来ないかというレベルの争いしか出来ない。



「カップラーメンかカップ焼きそば……どっちにするか……」



悩んだ結果、悩むくらいならどっちも食べちゃえばいいじゃね?という結論に至ったのでどっちも食べることにした。



お湯を沸かし、カップラーメンとカップ焼きそばにお湯を注いで3分待つ。



暇なので姉貴が絶賛していた昼ドラを見ることにした。



「……なぁ….姉貴」



「なによ」



「この昼ドラめっちゃつまんねーんだけど…」



「だから言ったじゃない、アンタの目つきぐらい酷いって」



グサッ!帝の心に258のダメージ!!



「………俺の目つきってそんなに悪い?」



「10人に8人はそう答えると思うわ」



「ん?残りの2人はそう思わないのか?」



マジか。残りの2人は俺のことをカッコいいとか思ってんのかな〜。



「残りの2人はそっちの趣味の人よ」



……最後の一言は余計じゃない?少しぐらい夢を見させてくれてもいいじゃん。



そんなやり取りをしていたらカップ麺達が出来上がったので開いてズルズル啜って食べる。





 ◇ ◇ ◇ ◇






カップ麺達を食べ終わってドロドロの昼ドラを見ていたら12時になっていた。



神戸の家に向かうか。





 ◇ ◇ ◇ ◇





場所は変わって神戸の家の前。インターホンを押してか〜み〜と〜君あーそびーましょー、言って待つ。




すると30秒ぐらいしてからなんかめっちゃ可愛い子が出てきた。



「………神戸の従姉妹さん…?」



「えっ?あっ、いや……」



従姉妹?さんはなんかちょっと焦ってる。

なんで?…ハッ!まさか………



「あの……もしかして」



「ッッ!」



「怖がらせちゃった?」



「……………へっ?」



なんか鳩が豆鉄砲喰らったような顔してるな。



「ほら、俺って目つき悪いからさ。怖かったんならゴメンな」



「えっ?あ、いえ…そんなことは…」



「まぁ、無理しなくて良いよ。ところで神戸いる?」



「えっ?いや……俺が神戸なんだか……」



ん?この美少女は何言ってるんだ?



「…いや、神戸の性別は男のはずなんだが………」



「…まぁ、ちょっといろいろあってな、説明するから入ってくれ」



神戸?に言われて俺は神戸の家に入っていった。





 ◇ ◇ ◇ ◇








不安に駆られていると帝が来た………



「あ、飛鳥ー!多分帝だから出てっ!」



「え〜、お兄ちゃんが出てよ〜」



「こんな格好で出れる訳ないだろっ!」



くそっ!飛鳥は全く取り合ってくれないので俺が出ることにした。



なんか俺が女だからからか俺を従姉妹だと勘違いしてるな。



「えっ?いや……俺が神戸なんだか……」



「…いや、神戸の性別は男のはずなんだが………」



「…まぁ、ちょっといろいろあってな、説明するから入ってくれ」



そう言って帝をリビングに連れて行った。





 ◇ ◇ ◇ ◇





「………そんなことが本当にあるのか…」



「俺も朝起きたらこんなだから驚いてな……」



意外にも帝は疑ったり気味悪がったりせずにいてくれてちょっと嬉しかった。



「…で、この後どうすんの?」



「あ〜、それなんだが……」



俺の下着買いに行くから着いてきてくれ、と言えるわけないので思わず黙ってしまう。



すると2階からお袋が降りてきた。



「あっ!帝君!ちょうど良かったわ〜、今から神戸の下着を買いに行くから一緒行きましょ♪」



「…………はっ?」



ほら、帝がこの人は何言ってるんだ?って顔してるじゃん!



「だから!別に帝は連れて行かなくてもいいじゃん!」



「駄目よ〜、ちゃんと彼氏の好みに合った下着じゃないと〜」



「帝は彼氏じゃねーよ!」



ほら!帝なんて話についてこれなくて( ゜д゜)ポカーンってしてるじゃん!



「ほら!時間は有限なんだから早く行くわよ!」



「あっ!ちょっ!引っ張んなって!」





 ◇ ◇ ◇ ◇





抵抗虚しく帝と仲良く駅の近くにある大きなショッピングモールに連行された神戸です。



この姿で目立ちたくないのでジーパンにパーカーという地味な服装で来ている。



帝はもう諦めてゲーセンでも行くかな〜、とか言ってる。



俺はと言うと…………



「ッ!ッッ!!」



こちらをジロジロ見てくる視線に怯えて泣きそうになっていた……



なんでだ?いつもはこんなの屁でもないのに………なんで、こんなに視線が怖いんだ…



….女になったせいか?1回泣きそうになりながらも睨み返してみたけど何の意味もなかった。逆にこっちが耐え切れず視線を逸らしてしまった。



……それにこの身体は非力だ。男だった頃とは比較にならないほどだ。なにせ妹の飛鳥に腕相撲で完敗するぐらいだ。相当だ。



俺が視線に怯えて震えていると、帝が心配したのか話かけてきた。



「おい、どうしんたんだ?そんなに震えて」



「い、いや、な、なんか、視線が、こ、こわくて……」



男の時だったら死んでも言わなかったであろう弱音を吐く。



「はっ?視線?お前こんな視線屁でもないだろ?」



「い、いや、そう思ったんだ、けど、お、女になった、せ、せいか、凄く怖いんだよ…」



そう言うと神戸は俺を帝の後ろに隠した。



「なら、俺の後ろに隠れてろ。これなら視線は感じない筈だから」



そう言って俺を見ていた奴らをギロッと睨む。



すると俺を見ていた奴らは顔を青くしてそそくさと去っていった。



帝は目つきが凄く悪いから睨んだら大抵の奴は顔を青くして逃げて行く。



「ほら、な?」



「サ、サンキュー!」



イ、イケメーーーン!!なんか帝が凄いイケメンだ!



男の時には目つきが悪いなぁヤクの人みたい、とか思ってゴメンな。



そんな事を考えながらこの後もずっと帝の背に隠れながら女性用下着売り場………俗に言うランジェリーショップに辿り着いた。




書いてて思ったんですけど、主に帝視点でいく!とか思ってたんですけど無視でしたorz

すいませんm(_ _)m やっぱりちょくちょく帝視点を加えながら神戸視点を主にして行きたいと思います。勝手ながらすいません。

今日はあと1話投稿したいと思います。

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