身体の変化
今回はほとんど神戸視点でお送りします。
神戸side
翌日……
俺はその日、なにか違和感を感じながら目を覚ました。
「ふぁぁ〜、…ん?なんか声がちょっと高い?風邪か?」
そんなことを思いながらまずは顔を洗うか、と思い洗面所に向おう…
………としてずっこけた。
「いてっ!くそっ!なんだ?……服に引っ掛かったのか?……あれ?なんか服縮んでね?」
まぁいっか、と楽観的思考で洗面所に向かうために1階に向かう。
俺の家は普通の一戸建ての家だ。2階に俺と妹の部屋があり、1階はリビングや両親の寝室などある。
そこで俺はある違和感に気付いた。
「……ん?髪が…伸び……てる?」
そう、俺の髪がなんか伸びていた。いつもは肩にかかるぐらいの長さなんだが今日は腰らへんまである。
それに目線もやや低い。
「えっ?…なんで髪伸びてんの?それになんか若干背も低くなって気が「あっ!お兄ちゃ〜ん!おは……よう?」
「あぁ、なんだ飛鳥か。つか、なんで疑問系?」
妹の飛鳥がなんか驚いたような顔して俺の顔を見る?えっ?なんか変?
「えっ……?なんで私の名前知ってるの?あの…もしかいてお兄ちゃんの彼女…さん?」
はっ?何を言ってるんだこいつは。俺以外に誰に見えるんだよ。
「どうした飛鳥?というか今お前俺のこと女って言った?なに?飛鳥ちゃんは俺に喧嘩売ってんの?いいね〜買っちゃうよ〜☆」
「い、いやいや!売ってないしっ!っていうか……誰?」
「いや、俺だよ。お前の兄の神戸だよ」
「えっ?いや、お兄ちゃんは男だし……君は女の子だよね?」
「はっ?」
一瞬ブチ切れそうになったがなんか飛鳥の表情は嘘をついているようには見えない。
俺は内心ちょっと焦りながら洗面所に向かい鏡を見て絶句。
「……………はっ?誰?」
そこに映っていたのは黒い綺麗な髪を腰まで伸ばし、吸い込まれるような黒い瞳に芸術品のような整った顔のパーツのしたすごい可愛らしく綺麗な女の子だった。
「…………」
さっ、と右手を上げる。すると、鏡の中の女の子も右手を上げる。
「…………痛い」
頬をつねってみても痛い。ということは夢ではないみたいだな。
「………って、えぇぇーーーーー⁉」
姫乃家に神戸の絶叫ご響き渡った……
◇ ◇ ◇ ◇
一方その頃、帝君はというと………
「……Zzz」
ぐうすか寝ていた。
◇ ◇ ◇ ◇
「やっぱり……お兄ちゃん…なんだよね?」
「あ、あぁ…」
俺は女になってしまった動揺を隠し切れず声がどもってします。
「なんで…女の子に?」
「それが分かってたら苦労はしねぇよ…」
どういうことだ?なんで俺はいきなり女なんかに………
そんな俺の不安な様子を感じ取ったのだろう。飛鳥は元気よく言った。
「大丈夫だよお兄ちゃん!」
「あ、飛鳥…」
妹の俺を励ますかのような元気な声にちょっと感動していた。そうだ、女になったぐらいで弱気になってどうすんだ!
「お兄ちゃんちゃんは元々女顔だったから大丈夫だって!」
「そっちの大丈夫かよ!ちょっと感動した俺の気持ち返せこのヤロー!!」
そうだったな、俺の妹はこんな感じだったな。女になってしまったことで忘れていた。
まぁ、それはさておきこれからどうするか………
「まずはお袋に相談してみるか…」
そう思ってリビングに入ると母親である静香が朝ご飯を作っていた。
「〜♪あ、神戸?もうすぐ出来るからちょっと……どちら様?」
まぁ、そう言うだろうな。俺の見た目は女だし。
………言ってて悲しくなったがしょうがない。
「あぁー、お袋……俺だよ…神戸だよ…」
「えっ?うちの神戸は確かに女の子みたいだったけど性別は男よ?あなた…女の子よね?」
めっちゃ驚いてるなお袋。そりゃそうか息子がいきなり女になったら誰でも驚いくな。
「いや、なんか朝起きたら女になってて……」
「………神戸なのね?」
「あぁ……」
お袋は俺のことを心配そうに見ている。
「随分可愛らしくなったわね神戸♪」
あれ?さっき心配そうに見てたのは嘘なのか?…あぁ、そうだった。うちのお袋も妹と同じだったな忘れてた。
「ふむ……神戸が女の子になってしまったのは良いとして……」
「いや良くねぇよ」
コントみたいなことを言い合って5分ぐらいした後俺は気づいてしまった。
「学校どうすんだよ………」
そうだよ、やべぇよ。学校どうすんだよ…
明日から学校なのに………
「あぁ、学校?多分大丈夫よ」
「はっ?大丈夫?」
何が大丈夫なんだ?普通は無理だろ。うちの息子が女になってしまいました、なんて言っても信じて貰えないだろ。
「お母さんは神戸の通う学校の学園長と古い知り合いなのよ。それよりも今は………」
「今は………?」
「下着を買いに行きましょう♪」
「………はっ?下着?なんで?下着なら別にあるじゃん」
「違うわよ、女物の下着よ♪とびっきりに可愛いのを買いに行きましょう♪」
「な、なんでだよ!なんで俺が女物の下着なんて買いに行かなくちゃいけないんだよ!」
「だってあなた女の子じゃない、それにお母さんが寝ている神戸に着せて写真に撮ってその写真をちらつかせながらまた着せようと思って買った下着と洋服じゃ足りないからよ♪」
なんて恐ろしい事をしようとしていたんだこの母親は。
「ちなみに発案者はお父さんよ」
「えっ⁉発案者親父なのか⁉」
あの威厳がめっちゃある碇ゲ○ドウみたいなあの親父が⁈
「まぁ、そんことはどうでもいいのよ」
「よくねぇよ!」
「そうと決まれば買い物に行くわよ!」
駄目だ、話を聞いてくれない。くそっ、しょうがないか…あっ、でも……
「今日この後帝来るんだけど……」
やべぇよ……帝が来るのすっかり忘れてた………もう少しで12時だからそろそろ来るんだよな。
「なら帝君も連れて行けばいいじゃない。ほら、男の子の意見も必要でしょ?」
えっ、あいつも連れてくの?てか、男の子の意見って……
ってヤバイ!そんなこと話してたらもう12時だ!帝が来る……!
………大丈夫か?帝は気味が悪がったりしないかな…?ヤバイ……ちょっと心配で泣きそう………
………あれ?俺ってこんなに涙もろかったっけ?
sideout
話が全然進まんorz
今回は最後にちょっと神戸の心の変化が見えましたね。次回は神戸の心の変化がわかります。今日はあと1話かできたら2話投稿したいと思います!