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魔王×勇者+アルファの対談(第二回目)【拍手再録】

ユイ「はい、第二回、魔王、勇者、家庭教師による対談のお時間がやってきました。司会進行は、今回も、皆のお姉さん事、ユイがやらせていただきます。では魔王様、勇者君、よろしくお願いします」

勇者「よろしくな!」

魔王「よろしく頼む」

ユイ「では最初の質問です。ペンネーム、勇者の幼馴染さんからの質問です。『各自の家族構成を教えて下さい』というわけで、魔王様からどうぞ。もしも答えにくい場合は、質問に対してパスもできますので、よろしくお願いします」

魔王「家族構成か。父と母がいたが、今は他界しているからいないな」

ユイ「そうでしたね。辛いことを聞いてしまってすみません」

魔王「大丈夫だ。父や母はいないが、代わりにルーンという側近がいるし、今はユイもいるからな。ルーンは俺と遠い親戚にあたる関係だ。後は、親類には従兄弟がいるな。叔父は既に他界していて叔母はまだ生きているが、叔母には子供はいないそうだ」

ユイ「そうなんですね。従兄弟は何人いるんですか?」

魔王「叔父が認めている子供は、男が2人に女が2人だな」

ユイ「認めている?」

魔王「手癖が悪いとルーンは言っていたが、どう言う意味だと思う?」

ユイ「魔王様はそういう悪い男にはなってはいけないという意味ですよ。愛する人は1人だけにしておきましょうね」

魔王「なるほど。そうさせてもらおう」

ユイ「さて、このまま話が進むと魔族領のディープ話になりそうですので、次は勇者君の家族構成を教えて下さい」

勇者「俺は、父ちゃんと母ちゃんと兄ちゃんの4人家族だ」

ユイ「へえ。確か皆さん勇者をされているんでしたよね」

勇者「そうそう。父ちゃんは勇者で、兄ちゃんは見習いなんだ。母ちゃんは、昔父ちゃんとパーティー組んでて、魔道士やってたんだって」

ユイ「すごい家庭ですね。一番強いのは、やはりお父様何ですか?」

勇者「んーん。母ちゃん」

ユイ「おっと。やはり、家庭では女が強いものなんですねぇ」

勇者「父ちゃんが、女には逆らうなって言ってたぞ」

魔王「ユイの家はどうなんだ?」

ユイ「私ですか?私の家は、父と母と弟がいましたね」

勇者「なら、俺の家と同じだな」

ユイ「そうですね。父と母は仕事をしてまして、弟は私よりとても頭のいい子だったんですよ」

勇者「なら、ユイがいなくなって心配してるよな」

魔王「……ユイは帰りたいのか?」

ユイ「そうですねぇ。多分心配はしてないと思うので、大丈夫ですよ。家には優秀な弟が跡取り息子になりますから……。はっ。勇者君にはお兄さんがいるという事は、跡取りじゃないという事ですね」

勇者「えっ。まあ、そうなるのかな?」

ユイ「魔王様、聞きました?勇者君は、いつでもどこにでも嫁ぎに行けます」

勇者「ちょっと、待って。俺、男。男だからね?ユイねーちゃんの国は、男同士が結婚したのかもしれないけど、俺の国は違うから」

魔王「その理論で行くと、ユイもいつでも嫁ぎにいけるという事だな」

ユイ「そうですねぇ。まあ、私をもらってくれる人がいればの話ですけどね。よし。勇者君。今度、一緒に花嫁衣裳見に行きましょうか。そうすれば私たちにも結婚願望が生まれるかも――」

勇者「だから俺は男でっ!!お願いだから、話を聞いてぇぇぇ!!」





◇◆◇◆◇◆◇◆






ユイ「では続いての質問は、ペンネーム、三つ編みさんからのご質問です。『出身地のPRをして下さい』という事ですので、では魔王様からお願いします」

魔王「アース国のPRか……いくつもの国が集まりできたので、広大な土地がある。住んでいる者の種族は数多くいて、視界の狭い人族とは違い、どんなものでもアース国の為になるならば受け入れる。例えそれが人族でもな」

ユイ「そういえば、ここは多種族主義の国ですもんねぇ。風土的にはどうなんですか?」

魔王「広大なため、温かい地域から、寒い地域までさまざまだ。場所によっては、砂漠もあるし、逆に海もある」

ユイ「なるほど。見どころがいっぱいですね。確かオリーブオイルをふんだんに使った料理が特徴でしたよね」

魔王「ああ。さらに最近は、ユイのおかげで、オリーブを使った石鹸なども特産物となっている」

勇者「ああ、アレ。うちの母ちゃんもすごくいいって言ってたぞ」

ユイ「本当ですか。ありがとうございます。私一人の力ではないのですが、石鹸職人の皆さんも喜ぶと思います。では、次は勇者君、お願いします」

勇者「えっと。俺、難しい事は分かんないんだけどさ。とりあえず、人族領だけど、一部エルフとかドワーフが住んでいる地域もあるらしいし、勇者のパーティーにエルフ族がいるのはよくあるかな」

魔王「勇者も人族の括りに入れてもいいものか、微妙だからな」

勇者「人族だよ。母ちゃんが、ちょっと神様からの加護の割合を多くもらいすぎただけだって言ってたもん。だから勇者は加護された分だけ、皆に分配する為に働くんだ」

魔王「それは飼われてい――」

ユイ「はい。ストップ。今回は貶しあいではなく、PRですからね。PRはすなわち、いい部分の紹介です。なので、むやみに否定しては駄目ですよ」

魔王「……分かった」

ユイ「では、人族領にしかない変わった職業である、勇者のお仕事はどんなものなんですか?」

勇者「有事の際は前線に出るんだけど、普段は魔物退治かな?」

ユイ「魔物?」

魔王「魔族とは違う、低い知能しか持たない奴らの事だ」

ユイ「動物……えっと、獣とも違うんですか?」

魔王「魔力を持っているからな。魔力をもたないものは獣や植物と呼ぶが、魔力を持っていると総合して魔物と呼ぶ」

ユイ「へぇ。そうなんですね。倒したらコインとかアイテムが出てきたりは……さすがにしないですよね」

勇者「出てくるっていうか、何か、色々集める習性があるみたいだから、中には宝石とかお金を持っている魔物もいるぞ。それも勇者の収入原だし」

魔王「魔物は知能は低くても、まったくないわけではない。たぶん、人族が大切にしているから、いいものなのだろうと思い集めるのだと思う。ユイの住んでいた場所にはいなかったのか?」

ユイ「うーん。居なかったというか、特定の場所ではいたというか……」

勇者「特定の場所?」

ユイ「あー、説明が難しいんで、ちょっとパスで。えっと、私の出身地となると、デュラ様の領地がいいのか、日本がいいのか……」

魔王「俺は、ユイが生まれ育った、二ホンが知りたいな」

勇者「日本って、どんなところなんだ?」

ユイ「この辺りの大陸ではなく、島国なんです。あとは、四季がきっぱりと別れていて、春夏秋冬で1年がめぐりますね」

魔王「なるほど。そういえばマヨネーズというものを以前ユイが作ってくれたが、あれのようにこの国とは違う調味料はあるのか?」

ユイ「というか、基本的に違いますね。基本醤油とか味噌とか発酵食品な上に、塩分の多い調味料が多いので。後は島国なので、結構輸入も多くて、いろんな調味料がありました。勿論オリーブオイルもありましたよ」

勇者「へぇ。俺、ユイねーちゃんの料理食べてみたい!」

ユイ「うーん。私だと、魔王城でのおもてなし料理よりレベルがガクンと下がりますよ?」

勇者「別にいいよ。うちの母ちゃん、料理へただし。それよりはできるだろ?」

ユイ「おっと。問題発言ですね。これ、雑誌に載るので、勇者君のお母様も読まれるかもしれませんよ」

勇者「げ。じゃあ、今のなし!マジでなし!」

魔王「俺は、ずっとユイに俺の為に料理を作ってほしいな」

ユイ「あはは。それ、私の国だと告白の言葉にとられかねないですからね。では、そろそろ時間になりましたので、。【魔王×勇者+アルファ】の対談第二回目はここで閉めたいと思います。より読者様へ、魔王や勇者が身近に感じられ、人族と魔族の繁栄が続くことを願って、また来週」


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