三葵・素直な心
拙い文ですが、よろしくお願いします(*^o^*)
小説家になろう始めたばかりです(汗)
感想いただければ幸いですm(_ _)m
世界が滅びるとわかった時、一緒にいたいと心から思える人がいたら幸せだ。
たとえ、世界が滅びるとしても…
美大をでて、柏木のアトリエで働きだして一年がたった。本当は日本画専攻だったけど、油絵の柏木のもとで働いてるのは彼と一緒にいたかったからだ。
彼とは大学一年の時に出会った。彼は四回生で、私は彼の作品展の手伝いのアルバイトに応募した。
年は私より7つ上だ。肌は浅黒く、身長は大学で一番高かったと思う。日本人離れした美しい顔は、彼がクォーターだかららしい。
「三葵ちゃん、アトリエもう今日はしめるから帰る用意していいよ」あの頃より少し、大人びた現在の彼が急に顔を出したので驚いた。
「あ、はい!どこか行くんですか??」
「うん、ちょっとね」
いつもこうだ。彼は私にあまり自分の話をしない。秘密主義なのか、何を考えてるのかわからない時が多い。
だから断られることを前提に、彼にアトリエで働かせてほしいといった時、あっさりOKされて拍子ぬけした。
「じゃあまた明日」
しかし、優しい笑顔を見せられると、何の不満もないじゃないかと思ってしまうのだ。
実を言うと知り合って長いが、彼と私は長い間会うことはなかった。
彼が大学を卒業してしまうと接点がなくなってしまった。まだ十代の私は大胆な行動はとれず、芸術へ没頭することで彼を忘れようとした。
お陰で学校では、認められ賞も多くいただいた。雑誌の取材を受けたこともある。
多くの絶賛を受けたが、彼ほど的確に私の表現を理解してくれる人はいなかった。
彼は天才だった。
当日彼を理解できる人間は多くなかった。しかし一部の人達は彼の才能に気づいて投資を惜しまなかった。
お陰で彼は高校生の時からアトリエを持ち、大学を卒業すると最高の環境で創作に力を注いだ。
そして、彼を養護する団体は彼に留学を勧めたのだ。
噂では彼はかなりぎりぎりで返事をしたらしいが、結局は行ってしまう。
しかし、私達は偶然にも再会を果たしたのだ。