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ここに六つの聖女を立て、お前を殺そう。国王。  作者: 夜乃 凛
第一章 追放すなわち無能
8/59

エスコート?

「具体的に、共闘というのは?」


 ホウオウが問いかけた。警戒心を見せている。

 その問いに対し、シュクレは紳士的に振舞った。


「ここで話をするというのも、困るでしょう。場所を変えましょう。この近辺には、我々のアジトがあります。アジトは複数所持しており、元聖女たちには見つからずに済むはずです」


「私も、元聖女ですがね」


「失礼しました、フランシスカ嬢。元聖女でも、聖女でも、人格に変わりはありませんよ」


「ありがとうございます」


 フランシスカは一礼した。ホウオウは考え込む様子を見せている。国王から、フランシスカは拠点を貰ったのだから、早くそこに行くべきではないかと。しかし、このシュクレという男性から情報を得るのも、善手と考えられる。


「私、シュクレが直接案内致します。フランシスカ嬢」


 シュクレが、フランシスカに、ぐっと近寄った。フランシスカは驚いて、体制を崩した。


「きゃっ」


「嬢!」


 シュクレが咄嗟に、フランシスカを抱きとめた。かろうじて、フランシスカは倒れずに済んだ。二人の顔が近い。


「申し訳ありません。驚かせてしまった」


「い、いえ。私の不注意です」


 フランシスカは、顔を少し赤くして、俯いた。

 首を振る。自分は、国に反旗を翻す心意気なのだ。戸惑っている場合ではない。

 持ち直す。


「アジトへのお招き、お受けいたします。もし危機を感じれば、逃げるかもしれませんが」


「このような可愛い兎が、逃げ切れるとは思えませぬが」


「む……」


 困るフランシスカ。どうにも、ペースを乱される。あまり。こういうやり取りは慣れていないのだ。

 その間、ホウオウは冷静に考え事をしていた。


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