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ここに六つの聖女を立て、お前を殺そう。国王。  作者: 夜乃 凛
第一章 追放すなわち無能

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シュクレ・ロアンターズ

 フランシスカとホウオウは、第五聖地アクドラへ続く道を、歩いていた。辺りは半場荒野で、手入れもされていない。砂利が転がっている。

 二人の思想には、わずかな差があった。徹底不戦のフランシスカに対して、ホウオウは、本当にいざ危険ととなったら、自らを犠牲にしてでも、フランシスカだけは生き残らせるつもりだった。

 歩く二人。雲行きは怪しい。


 第五聖地アクドラ。元聖女五人の争う、歪んだ国。その中の僻地にて。

 金髪の男性が、書類を読んでいた。部屋は明るくて綺麗だったし、白いカーテンなどもあり、国の荒れた状態とは、対照的だった。

 金髪の男性は、恰好良いというより、美しかった。まるで陶芸品のように、綺麗な顔立ちをしていたのである。


「ふむ」


 顎に手を当てる、金髪の男性。彼の名はシュクレ・ロアンターズという。

 彼が呼んでいたのは、また新たに、追放された聖女がやってくるという、国からの情報。第六の聖女、フランシスカ。その到来が近く、シュクレは何を思うか。


「フランシスカ殿が、追放か……やはり、無能の国王のようだな。私が内政に携わりたいところだが……あの国王は許さないだろうな」


 呆れ顔のシュクレ。彼は、聖女の追放を良く思っていない。フランシスカのいた国の国王を、無能だと思っている。


「そもそも、非難するなら、最初から役目など与えなければ良い」


 そう呟いて、紅茶を飲むシュクレ。彼の頭の中には、構想があった。

 アクドラの元聖女たちで、反乱を起こす。その構想は、フランシスカの構想と似ているところがあった。しかし、連絡を取っていないので、両者の気持ちは伝わっていない。


「フランシスカ殿は、性格の長けたお方……そうだな、ここで私がしなければならないことは……」


 シュクレはフッと笑った。


「フランシスカ殿のエスコート」


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