表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここに六つの聖女を立て、お前を殺そう。国王。  作者: 夜乃 凛
第四章 第三聖女への誤算
59/59

フィナーレ

 かくして、国王へ反旗を翻す、フランシスカの策は成ったのである。

 追放されし聖女は、死んだ国王に変わり、国を治めることになった。そのことに、国民は歓喜していた。ありがとう聖女様、と。

 聖女のトップに立ったのが、偶然にもフランシスカ。聖女の多数決で決定したのである。

 フランシスカの傍らには、ホウオウの姿があった。

 ホウオウは語る。


「自分の未来なんて無かったし、だから辛い今を生きるので精一杯だった。それでもフランシスカが助けてくれて、今、お前の役に立てて本当に嬉しい。これでやっと報われたんだ。私の夢も……そしてどうか、これからもお前の剣で居させてほしい。……ごめん。涙がね。私の命の無駄では無かった。ありがとう、フランシスカ」


「お礼を言うのは私の方です。貴女はいつも私を守ってくれた。多分、貴女とは一生の付き合いになるのでしょう。それが反逆した最後に残ったものなのですね。ホウオウ、愛しています」


「忠誠を」


 ホウオウはフランシスカの目の前に跪き、手の甲にキスをした。

 それは単なるキスではない。犠牲と覚悟のロープの上に残った、忠義の証。


 後の人は言う。アクドラより聖女来たる。

 その名を、フランシスカと。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ