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ほいくえんでの、じけん。
ほいくえんのじゆうじかんに、大すきなえ本をよんでいた、なっちゃん。
ひろいへやには、なっちゃんがひとり。
そのときとつぜんへやに、おとこの子たちがとびこんできました。
そとでおにごっこをしていたおとこの子たちは、そとばきのクツをはいたまま、つくえのあいだをはしりまわり、え本をよんでいたなっちゃんにぶつかってしまいます。
ぶつかったひょうしに、なっちゃんの手からえ本がはなれて、ゆかにおちました。
おとこの子は、バランスをくずしてころびました。
ガタガタガタ!
と、つくえやイスがたおれる大きな音がしました。
おとこの子がなきだしてしまい、先生がパタパタと、あわててろうかをはしってきました。
先生はへやに入ると、すぐにないているおとこの子のそばにいき「だいじょうぶ?」と、しんぱいそうに、こえをかけました。
なっちゃんは、おちたえ本をひろいあげ、それを本だなにしまいます。
「ひがいしゃは、わたしのほうなのに、ふこうへいだわ」
なっちゃんは、そうつぶやきながら、へやを出ていきました。