タコさんウインナーと、なっちゃん。
どうぶつえんへの、えんそくからかえってくるなっちゃんを、むかえにいったママは、バスからくらいかおをしておりてくるなっちゃんを見つけてしんぱいになりました。
なっちゃんたちは、いったんきょうしつに入り、おわかれのかいをしてきょうしつから出てきました。
きょうしつから出てきたなっちゃんは、ままをみつけると「ママー!」と大よろこびではしってきました。
まるで、さっきのくらいかおなんて、なかったように、げん気いっぱいです。
「えんそくは、たのしかった?」
「うん。どうぶつがいっぱいいたよ!」
なっちゃんとおうちまでかえったママは、さっきのくらいかおのなっちゃんがしんぱいになっておともだちのみっちゃんのいえにいき、コッソリえんそくのようすをききました。
みっちゃんはくらいかおをして、おしえてくれました。
どうぶつえんで、みんなといっしょにおべんとうをたべているときに、おとこの子がなっちゃんのおべんとうばこに入っているウインナーを見つけて「4本足のタコなんて、へんなの」と、いって、からかったことを。
それから、そのことで、おとこの子たちと大げんかをしたことも。
いっしょにはなしをきいていた、みっちゃんのママも「まだ小さいのにチャンと、おべんとうをつくったのに、かわいそう」って、いってくれました。
ゆうごはんのとき、おかずにタコさんウインナーが出ました。
なっちゃんがつくったのとおなじ、4本あしのかわいい赤いウインナーです。
「ママ、これ……」
いいごもったなっちゃんに、ママがこたえます。
「なっちゃんがつくってくれたタコさんウインナーが、かわいかったからママもつくっちゃった」
「でも、あしが4本しかないよ」
「本もののタコは8本あしだけど、これはタコさんウインナーだから、かわいくつくれればいいのよ。だってアニメのドラちゃんとか、アンパンマンとか手はまんまるでしょう」
「うん。ありがとうママ」
なっちゃんは、たのしそうにタコさんウインナーをたべました。




