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第11話 クズ令嬢、ライバル令嬢を追い落とそうとする。(後編)(ざまぁ)

 ん?

 なんで不思議そうな顔をするの?

 私が2人の恋に協力するのがそんなに不思議?


 あはは!


 だってカレシは女のステータスだからね。

 格上のコーデリアが冴えない貧乏貴族と結婚したら、最高に気持ちいいじゃん?(笑)

 2人が結婚したら毎日でも会いに行ってあげるよ。

 見下すためにね!


 というわけで。

 私は全力で二人の仲を取り持った。


 それもうあらゆる手を尽くして頑張った。

 忙しいお父さまにもあれこれお願いをした。


「ふぅ、誰かのために頑張るって、なんて気持ちいいことなのかしら」



  ~~後日。

 

 コーデリアの結婚が決まり、私のところにも結婚式の招待状が届けられていた。


 そのお相手は……大陸最大の領土を持つ覇権国家シュヴァインシュタイガー帝国の皇太子だった。

 そしてそれはあの冴えない貧乏貴族の息子だったのだ!


「はぁっ!? あの貧乏貴族の冴えないヒョロもやしが、実はシュヴァインシュタイガー帝国皇帝の隠し子!? 意味分かんないんだけどっ!?」


「皇帝は男系直系が習わしながら、今の皇帝には娘しかおりませんでした。そんな皇帝がその昔、駆け落ちした時にもうけた子供がかの青年だったようですな」


「な、な、な……なにそれ!? マジで意味不明なんだけど!?」


 だって帝国の皇太子ってことは、次の皇帝だよ!?

 それも覇権国家シュヴァインシュタイガー帝国の!

 財力も権力も問答無用で世界最強なんだよ!?


 しかもよくよく思い返してみたら、冴えないと思っていた顔面偏差値は割と整った顔立ちだし?

 ひょろモヤシと思ってたら意外と細マッチョだし?

 男らしくないように見えた性格も、裏を返せば穏やかで誠実な性格ってことだし?


 そして極めつけが次の皇帝って身分だよ!


 なんなのこれ!?

 超超超超×100でも足りないくらいの最高の優良物件じゃん!


 くっそー!

 このことを教えてくれたら恋愛相談に乗るふりして、誘惑して寝取って既成事実を作って、私が彼と結婚したのに!

 そしたら私が大帝国の皇太子妃だったのに!


 なのに!

 よりにもよっていつも親友ヅラして見下してくるあの女が、その世界最強のステータスを手に入れるなんて!


 しかも私がそれを全力でサポートしちゃったなんて!!!!


 ああ、もうだめ。

 何してるの私。

 本気で死にたくなってきたよ……。


「しかもマリア様を国賓として結婚式に招待してくれるそうですぞ」


「うん……そうみたいね……」


「シュヴァインシュタイガー帝国といえば、広大な領土と圧倒的な軍事力を誇る大陸最大の巨大帝国。そこの国賓待遇とは、これはマリア様もお館様(マリアのお父さん=セレシア侯爵)も実に鼻が高いことですな」


「ええ、そうね……うん、そうね……そう、ね……」


 あーもうマジさいあくさいあくさいあく!!


 ゆるせん、寝る!!!!!!!!!


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