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過去の詩  作者: 魅桜
52/320

052  空間


何もない場所にある

たった一つの空間

望めば近くにあるのに

けっして手に入らない


心に似てる気がする

たった一人の相手

恋すれば近くに感じるのに

なかなか振り向いてもらえない


たった一つの空間

何もないのに寂しくはない

心の中が解放される

自分が見えてくる感覚


何もいらないと気付く

いるのはたった一つの空間

それさえあれば

いつでも飛び立てる


望めば手に入る

他には何もいらないなら

たった一つの空間

……心の隙間



     1997.07.22.


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