表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過去の詩  作者: 魅桜
317/320

+α  11


闇の中は誰も助けられない 救えない

自分から光に戻ろうとするのに

救いの手が見えず 地獄に堕ちる


二人の出会いは地獄だった

燃えさかる炎 英雄の最後 憎しみの業

幾年過ぎたか 敵は仲間になり愛へと変わった

逃げられない使命を受け 死すことも許されない


誰かに助けを求めても 二人には救いにはならない

救いはさらなる地獄を生む 憎しみが増す

どれくらいの血が涙が流れただろうか

お伽の国の幸福さが許せなくなるくらいに

童話の残酷さが喜ばしく思えるくらいに


身体の血肉を狂わせて刻と忘れる

忘れられるはずないのに あり得ないのに

炎獄の炎に取り込まれ悪鬼を束ねる

許す事も許される事もないまま

最後の刻を迎えたいのにそれは未だ来ぬ


太陽と月の魔法陣 迎えに来ない死

運命の歯車は刻を止めた 業の為に

死してはならない二人だから

愛し合い求めあっても結ばれてはならぬかのように

想い焦がれた二人を誰が止める事が出来ようか


光と闇の刻は動く 二人の想いとうらはらに

神になれずにもがき続けて 自由が欲しくて

毒に犯され死に悩まされ生き続けて

業の重さに耐え切れなくなる前に死を望む


闇夜の中で生き続ける 生涯

光の中にいる事は出来ても生きる事は出来ない

死す事を夢見て 重い鎖を湖に沈めた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ