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過去の詩  作者: 魅桜
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+α  07


(まほろば)の夢に取り込まれて、何も見えはしなかった。

自分の居場所も、存在さえも分からなくて。

深く暗い闇夜(あんや)の中で悪夢を見続ける。

耐えきれない絶望と孤独。夢魔の微笑が脳裏に浮かぶ。


永遠の深淵から逃げ去りたくて。

刹那の夢幻(ゆめまほろば)から去りたくなくて。


夢現(ゆめうつつ)(とき)は流れて。時間(とき)は過ぎて。

夢から逃れられなくて苦しむ。

何故捕らわれたのだろうか。

何故捕まったのか。


闇の恐怖。誰も助けてはくれない。

頼れるものは己のみ。

浅はかな思考。愚かな理想。

絶望という檻の中でもがき続ける。

希望という檻の中で……


夢と言われる理想を求めて、光を探す。

闇から光へ。悪魔から天使へ。

存在を理解し、人を救い始める。

聖者の微笑みに幸福を思う。幸せを感じる。


光と影の幻影。永遠の刹那の幻想。


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