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過去の詩  作者: 魅桜
311/320

+α  05


 自己欲にはまり、逃れられない愚かな者達。夜に惑わされて、獣と化す。

 酔いしれた感情、たかぶる鼓動。救われない篭の鳥。精神を喰われ、理性を失う。誰に喰われた? 偉大なる夜を統べる漆黒の魔女に……

 時の彼方、さまよう者達。嫉妬というものしか持たない、持てない。聖者を求め、神を求め、天使を求めて、今まさに



――――――地獄の門を抜け出さん――――――



 闇に響く叫び。……残酷な殺人……

「……あのひとじゃない……」

「……っやぁ!! 人殺しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」

 高く響く断末魔。鈍く銀に光った死神の鎌。虚ろな眼。

「っっっっあああああああああああ…………ぁぁっっ!!!!!!」

 滴る鮮血、貪り喰らう魔。黒衣を纏った愚かなる者は鋭い眼を光らせた。

 今宵は月明りの無い漆黒の闇夜。魔物の集う夜。



「……………………」

 闇を支配する漆黒の魔女。淫らな妖しげな女。聖母は何処へ消えたのか。

「わらわの内じゃ……清らかな乙女は」

 クスリと微笑み、紅い唇が紫の血を飲み干す。

「刹那の時間を刻む……それこそが美じゃ……光の者じゃ」

 闇の生き物永久に生きる。決められた運命。理性を失った愚かなる者達。




――――――妖艶な魔女は夜を統べる――――――





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