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+α 03
言葉を紡ぐ。貴方を私だけのモノにしたくて。
愛して欲しいから、愛しているから――……
「愛している」
と何度言ったか解らない。貴方と一緒にいたくてワザと騒ぎを起こして。
貴方を見るたび心が騒ぎだして。自分を押さえて、笑顔を向けていた。
貴方が微笑んでくれていたから。真っ直ぐな瞳で私を見てくれたから。
例え、過去を思い出したとしても――……
天使のように綺麗で清らかで、純真無垢な貴方。
だから惹かれた。恋い焦がれた。性別なんて関係ない。
貴方が男でも、女でも……私にはそんなこと関係ない。
―――――私は貴方だから好きになった、愛した―――――
貴方は絶対に人のモノにはならないから、余計に惹かれた。
独占欲の強い男だと? そうかもしれませんね。
でも、貴方の事だけですよ。私は、貴方にしか興味がない。
だから言葉を紡ぎ出す。貴方を側に引き留めておきたくて。
私だけを見ているように。私だけしか愛さないように。
愛しているから、愛して欲しいから――……




