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152 言葉の剣(つるぎ)
精神の奥深くまで刺した
もう傷つける事しか残ってなくて
そうでもしないともっと傷つく
深く深く耐え切れなくなる
言葉に出したら終わってしまう
解っていたけれど止められなかった
苦しみを理解して欲しかった
けれど黙って何も言わない
一方的に言葉を紡いだ
“嫌い”って“もう知らない”って
“これが最後だから”って言った
本当は違う言葉を捜していたのに
違う言葉を求めたはずなのに
深く沈んだ声が耳に残って
後悔が駆け巡ったけれど
これで解らないならもう知らないから
剣に刺された精神が
何を求めているかは知らない
何を求められてるかは知らない
傷ついた心は言葉を狂わす
1999.12.01.




