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149 狂快
破壊された中枢神経
銀色をつたう紅い色
ヒクついていく肉の感覚
猛り狂った獣の情
一つ二つと増してく夢
甘い口唇から滴る舌
力の抜けてく両の手足
スパークしてく白濁の液
心臓が止まる程 激しく
思考が止まる程 妖しく
紫に塗られた爪の動きが
先立つモノを彩っていく
絡み合った透明な液が
音をたてて浸透していく
荒れる吐息がシーツを掴む
乱れた髪が心をも狂わす
快楽の中に堕ちて行く
何もかもが壊れて混ざる
正直な反応が度を過ぎて
獣の情が更に紅く染まる
1999.11.06.