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前世。

記憶の旅に出ます。

決して叶う事のない恋だった。




彼に出会ったのは12歳の頃。

初めは普通に見ているだけだった。


いつの間にかハマっていく内に、彼から目が離せなくなっていった。

好き、に気づいてからはもうダメだった。

絶望で目の前が真っ暗になる。



だって彼はテレビの中の人。

大好きなアニメの推しキャラに本気の恋愛感情を抱くなんて、思いもしなかったから。



なんて不毛な恋なんだろう…。



なんで彼を好きになってしまったんだろう…。



何度も。何度も諦めようとした。

何度も。忘れようとした。



彼が他の人を好きになっていくのを…ただ、ただ見ているしかなかった。


私はそこに行く事さえ出来ないのに…。



画面の中の彼には当然触れる事さえ出来なくて、それでも彼を見つめる事を止める事は出来なくて想いは募るばかりだった。


画面越しの冷たい彼に触れて何度も、何度も涙で頬を濡らした。



「好きだよ。…貴方が大好き。…愛してるの…。」



決して伝わる事のない愛の言葉は虚しく部屋に響く。



大人になってもこの想いが消える事は無くて、ずっと彼を想い続けたままで、40歳を前に病に倒れてしまった。




『今度生まれ変わるなら、愛する人と幸せになりたい。』



そう願いながら私は深い眠りに着いた。





そう、今度こそ好きな人と幸せになりたいと願った筈だった。


まだ夢の中…。

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