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神様

「さて…一日寝てたし回復した。行こう。」


筋肉痛で丸一日寝ていたユウキが言った。


「あーそこの若いの、待て待て。」


空から光の塊がユウキたちの前に落ちてきた。その光の塊はだんだんと見たことのある男性の姿になり、言葉を発した。


「久しぶりじゃな、若いの。」


「なにこの人…ぼくをさらった張本人じゃん…怪しいし、偉そうだし…」


そう、現れた男性は優樹をこの世界に連れてきたカオスだった。


「ぼそぼそ呟くな。神だから聞こえておるし、けっこう怖いぞ?本題に入らせてもらおうか。」


「…なんですか」


神様であることはスルーして尋ねる。


「困っておるようなのでワシがお主らを人間の都市の近くに送ってあげよう。」


「まじっすか!送ってください。」


「ほほほ…素直じゃな」


「でも…なんでこんな人間の都市から離れたエルフの領地におろしたんですか?」


ギクッ わかりやすく驚く。


「え…?まさか間違えた…とか言わないですよね?」


ギクッギクッ さらに驚き、ばつの悪そうな顔でユウキを見る。その顔が全てを物語っていた。この神様はポンコツだと…


「えっと…あの…こちらの方は?」


すっかりおいてけぼりにされていたソフィアが口を挟む。


「えっと…多分、一応、神様なんじゃないかな…」


「えぇっっっ!!!!????」


そしてソフィアはぶっ倒れた。


「えぇぇっ…ソフィア…?」


**********************


「うぅん」


ソフィアが目を開けて最初に見たのは天井だった。


「ここは…?確か私たちエルフの領地にいたはずじゃ…」


「ここは人間の都市…カオスに運んでもらったんだ。」


「やはり、夢じゃなかったんですね…私、神様に会ったんだ…」


今度は泣き出すソフィア。そんな場面に出くわしたことがなく、あったとしても逃げていたユウキは気のきいた言葉をかけるとこともできなかった。初めて、逃げてきたことを後悔した。うつむくユウキに気づき、慌てて涙をふく。


「すみません!突然泣き出したりして。神様がいるとわかり、嬉しくて…」


自分を気遣うソフィアを見て、さらに自分の無力さを知り悲しくなった。


「あの…どうかしましたか?元気がないようですが。まさか私が泣いたから…?」


「いや、違うんだ。ごめん…ただ、目の前で泣いている女の子がいるのに何もできない自分がいやになって…」


「これからですよ。これから対応を知っていけばいいんです。それに、マスターが私のそばにいただけで嬉しかったですよ?」


その言葉にはっと顔をあげると先程まで泣いていたとは思えない可憐な笑顔がそこにはあった。


「重要なのは相手の立場になって考えることだと思います。さぁ!もうこんな時間です。夕食を食べに行きませんか?」


「あぁ…そうだね!」


この笑顔を守るためなら魂でも売ろうと本気で考えた。それほどソフィアの笑顔は癒され、人をあたたかな気持ちにさせた。


だんだんとユウキに変化が現れたようですね。地の文にもユウキの心情が表れてきて、楽しいです

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