表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
放課後七不思議倶楽部  作者: ササタニタクシ
2/3

黒田みずきが、僕をここに連れて来た理由

「なんやかんやありましたが、2人とも放課後七不思議倶楽部にようこそ!」

部長の早乙女弓子が僕と黒田みずきをまさに小さい子供がおもちゃを買ってもらったような目で見た。

「メスよ。ここは、部活では、ないのか?倶楽部とは?」

「えっメス?あっわたしのことか!って私は、動物か!」

「部長さんすいません。。こら、太郎何を言ってるの!バカ。部長さんに向かってメスって…」

僕は、何かおかしなことに言ったのだろうか?メスは、メスだろう?部長?僕は、この世界を一瞬で壊せるような力を持つ選ばれしもの何だぞ。

「まぁいいわ。太郎くんここわね…」

「私は、太郎では、ない!空切闇死だ!」

「はいはい…じゃ空切くん。」

「それでいい。」

隣の席で黒田みずきがすいませんと言った顔でメスの顔を見ている。

「それでは、この倶楽部を説明するね!…その前にみずきちゃんここの事は、どこで知ったの?多分部活動の説明されたときもここの事は、説明されてないと思うけど。」

黒田みずきに問いかけた。僕の質問は、どこへ言ったのだ?

そんな質問を受けて、黒田みずきは、リュックから1枚の手紙をテーブルに出した。

「これです。」

放課後七不思議倶楽部!大きく書かれた紙が出てきた。

「でここに注目してください!」

その紙には、団員募集中とか、男女とはずとか言葉が書いてあった。

おい!闇の住人は、募集要望には言ってないじゃないか!

そんなモヤモヤを思いっていてメスと黒田みずきには、言ってやろうと思った時

「よく見つけたね。合格!」

「やった!」

「?」

この2人は、何の話をしているのだろうか?まさか闇の世界の仲間がこの地上に来るのか?それならば面白い!

そんな期待をしながら、僕は、指を指した場所を見た。

″アイスクリームも食べれるよ!あと、最中もあります!″

「は?」

「何よ。太郎ここに入る理由は、ここよ。この最中の所!」

「いや、最中?はっ?ちょっ黒田みずきよ。君は、私を最中のために売ったのか?」

「そうそう。あと、アイスクリームのためね。」

「貴様黒田みずき。闇の世界の住人をバカにしやがって。」

「まぁまぁ2人とも落ち着いて。」

黒田みずきを当てにした僕がバカだった。あの手を引かれた時に闇の力で倒してしまえばよかった。

「でも、太郎。ここに来て少しは、高校生活楽しくなりそうって思ったりしなかった?」

「していない…」

いや、しては、いないのだ。こんな小娘にアイスクリームと最中為に売られて楽しいかもなんて思うはずがない…

「あれ、太郎どうしたの?口数が少ないぞ?」

「うっうるさい。。」

確かに楽しめそうとは、思ったのは、事実だ。

だけど、これを認めてしまうと僕の負けになる。

それだけは、ならない。

「まぁとにかく2人とも落ち着きなさい。これは、部長命令よ。」

「うるさいメス!」

「もう太郎くん。私は、メスじゃなくて部長の早乙女弓子よ。仕方ないわね。」

メスこと、早乙女弓子は、後ろに下がって言った。

「ねぇ太郎?」

「だから、僕の名前は、空切闇死だ!」

「あんたの昔の小学校の時の記憶思い出したいとは、思わない?」

「・・・」


そう僕には、山口太郎の頃の記憶があまり無い。

なぜ、亡くなったのか。

それは、いわゆる記憶喪失と言われるやつだ。

中学生1年の頃僕は、事故にあった。それは、死んでもおかしく無いような事故だったと医者に言われた。

その後遺症として記憶は、死んだ。

だけど、言葉は、忘れてないそれと、この幼馴染と言っている黒田みずきとの記憶は、少しだけある。

子供の頃どこかの公園でよく遊んでいた…気がする。

明確には、覚えていないが。

両親の事も母親の事も兄弟がいたのかもわからない。

入院している時母親と名乗る女性が来たのは、確かだ。

だけど、誰?って言った途端泣いて何処かに行ってしまった。それ以降僕は、1人だ。

中学も多分高校も。


「太郎さ。昔よく私を遊びに誘ってくれたんだよ。引っ込み思案で、暗かった私をいつも家の前まで来て、みーちゃん遊ぼう!って」

「・・・そんな事今の僕は、知らないし、山口太郎は、死んだのだから、そんなこと言われても仕方がない。」

「あはは、そうだよね。」

黒田みずきは、悲しそうな顔を浮かべ下を向いた。

「黒田みずきなんか、すまない。」

今は、謝ることが唯一僕が出来ることだった。

「・・・あはは・」

「?」

「何謝ってるの?それでも、闇の支配者なの?それで闇を支配してるの?あはは、面白い!」

黒田みずきは、さっきのうつむきが嘘のような笑顔をこちらに向けた。

こいつ、謀ったな。

「うっうるさい。お前など闇に葬られてしまえ!」


正解とかわからないけど、僕自身は、こうやって約3年間生きて来た。

空切闇死として、山口太郎という過去の人物を殺して、記憶がパズルのピースとして色んなところに散らばって居てもそれを集めたくなんかない。

なんでだろうか?

そんな気持ちが少しだけ心の中にある。そして、集めたいって気持ちも少しだけあった。

なぁ山口太郎。君は、今の作られた自分を殺しても生き返りたいかい?

もちろん答えなんて返ってこない。

だけど、どっちでもいい。君に任せるよ。そんな事を山口太郎なら、多分言って居ただろうな。と予想だけは、ついた。

なんで、わかるんだろう。やっぱり僕の中で記憶は、確実に生きているんだろうか?

そんな事を思っているとメス事早乙女弓子が戻って来た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ