ミニミニショートストーリー 絵本 2人は魔法少女クマ
久しぶりに絵本を描くことにする。
確か前回はクマ(わたし)を使役?する女の子が貴族の女の子に呼ばれて、2人が出会ったところで終わった。
さて、どうするかな。
現状では、絵本の女の子は幸せな状況なんだよね。
母親は元気に仕事をするようになったし、友達もできた。
現実のわたしとフィナを元にする物語なら、絵本の女の子は王都に行くことになる。そこでエレローラさん、モリンさんとカリンさん、フローラ姫、国王に会ったり、魔物一万に襲われる話になるんだけど。
絵本の女の子が料理人のモリンさんやカリンさんに会って、店を作ってあげることなんてできないし、エレローラさんやお姫様、国王に会っても、あれなんだよね。魔物一万の話を描くにしても、絵本の女の子が、どうして魔物と戦うんだって話になる。もし、魔物一万と戦うことになったとしても、最終的には魔物と戦うのはクマになるだろうし。
それだと、女の子が主役ではなく、クマたちが主役の話になってしまう。
そもそも、どうしてクマが戦うことになるのかってこともある。母親が襲われることにする?
話を作るために女の子を不幸にさせるのも可哀想だし、難しいところだ。
どうしようかと考えていると、フィナとノアの劇のことを思い出した。
あの劇の話をアレンジして魔法少女の絵本にすればいいのかもしれない。
クマも登場するし、フローラ様も喜んでくれるかも。
なにより女の子は魔法少女に憧れるからね。
わたしはペンと紙を用意して、絵本にする構想を考える。
【2人は魔法少女クマ】
10歳ぐらいの2人の女の子が森の中にいます。
1人は長い髪をした女の子。もう1人は髪の短い女の子です。
※わたしは髪の長い女の子と短い女の子を描く。まあ、髪の長い女の子はノアに似せて、髪の短い女の子はフィナに似せる。やっぱり、キャラのモデルがいると描きやすい。一からキャラを考えて描くとなると、面倒くさいし大変だ。そう考えると、漫画家やイラストレーターの仕事って凄いと思う。
その女の子たちの見た目は少し変わっていました。
女の子たちはクマの上に乗っています。
髪の長い女の子は黒いクマに、髪の短い女の子は白いクマの上に。
※まあ、くまゆるとくまきゅうだ。ノアの劇では最後に仲間になっていたけど、少しアレンジさせてもらった。
「どこにいるんでしょうか?」
「この辺りで見た人がいるので、探しましょう」
2人の女の子は何かを探すように周りを見ます。
「いないみたいですね。もう少し奥に行ってみましょう」
女の子たちの年齢なら、怖くて泣いてしまいそうな暗い森の中。でも、女の子たちはどんどん森の奥へと入っていきます。
しばらく森の中を移動すると、どこからともなく獣の唸り声が聞こえてきます。
女の子たちは身構えます。
草木を踏みつける音が近づいてきます。
※女の子たちにお互いの名前を呼ばせようとして、手が止まる。
女の子の名前どうしよう?
絵本の物語を書いた紙には「ノア仮」「フィナ仮」のままだ。流石にノアとフィナのままじゃダメだよね。ブラックとホワイトで呼び合うわけにもいかないし。
「フイナ」
「うん、ノノア」
※少し名前を変えただけだけど、口に出して名前を呼んでみると変わるものだ。髪の長い女の子がノノア。髪の短い女の子がフイナだ。まあ、フィナとノアが怒ったら、後で名前を変えればいい。とりあえずは女の子たちの名前は「ノノア」と「フイナ」とする。
草木を分けて出てきたのは、大きな魔獣でした。
※大きく、黒っぽくして、目つきを悪くし、黒いオーラのようなものを纏い、いかにも凶暴な感じの獣を描く。もっともフローラ様や孤児院の子供たちが読む絵本なので、二頭身で描いているので、怖くはない。
「この魔獣が人を襲っているのですね」
ノノアとフイナは恐れることもなく、魔獣と対峙します。
この魔獣は近くの村を襲い、何人も殺していました。
その話を村の人に聞いたノノアとフイナは、魔獣を倒すため、森の中で魔獣を探していました。
「フイナ、いきますよ」
「うん、ノノア」
ノノアは黒いクマを抱きしめ、フイナは白いクマを抱きしめる。
すると、2人とクマの体が光りだし、その光がノノアたちを包み込みます。
※くまゆるとくまきゅうを初めから登場させた理由は、変身の触媒とするためだ。そして、子供のときに見た魔法少女の変身シーンのアニメを思い出しながら、女の子たちの体が光る感じの絵を描く。そして、次のページにクマの着ぐるみを着た女の子の絵を描く。
「ブラッククマ!」
「ホワイトクマ!」
ノノアは黒いクマの格好に、フイナは白いクマの格好に変身する。
※ノアとフィナがやった劇のとおりにセリフを使わせてもらい、ちゃんとポーズ付きのイラストを描く。登場するのが自分でないと、恥ずかしさはなくなるね。
ノノアとフイナはクマたちの力を得ることで、魔獣と戦うことができるようになります。
2人はその力を使って、各地を回りながら困っている人を助けていました。
「クマパンチ」
「クマキック」
「クマの刃!」
「クマの炎です」
※通常攻撃だけでなく、劇になかった魔法を使うシーンなどのオリジナル攻撃も絵本に追加する。だって、タイトルは魔法少女クマだから、魔法を使わないと。
魔法少女クマになった2人は、魔獣を追い込んでいきます。
「とどめです!」
ノノアが魔法を放ち、魔獣にとどめを刺そうとしたとき、魔法が弾かれます。
「なんですか!」
そこに現れたのは黒い服を纏った男の人でした。
※ここは魔法少女の定番、敵役である悪役の登場だ。劇には出てこなかったけど、悪役はほしいからね。それに続きを描く場合、この手の敵がいたほうが描きやすい。
「やっぱり、あなたが関わっていたのですね。グリブ」
※クリフ、ごめんね。名前が思いつかなかったんだよ。さらにクリフの背後にエレローラさんの顔が浮かぶが、怖いので頭を振って消し去る。
男は各地で悪さをしている人物でした。
ノノアとフイナは、いくどとなくグリブと戦っていました。
「この森は研究するのに最適な場所でしたが、あなたたち魔法少女に見つかってしまったのでは、ここから消えるしかなさそうですね」
「今日こそは逃がしません」
「ふふ、わたしの相手をしている場合ではないと思いますよ」
グリブは倒れている魔獣に触れる。すると魔獣が立ち上がり、体が大きくなり、大きな声で吠える。
※さらに凶暴になった魔獣の後ろに、去っていくグリブの絵を描く。まあ、本来なら、敵役に向かって、お前も戦って魔法少女を倒せよ。とツッコミがあるかもしれないけど、このあたりはお約束の展開だ。
ノノアが男を追いかけようとしますが、魔獣がノノアに襲いかかってきます。
「ノノア!」
「わかってます。まずは、この魔獣を倒します」
魔法少女の2人は力を合わせて、魔獣と戦います。
「えい」
「とう」
※二度目の戦闘シーンは面倒くさいので、魔法少女の2人が魔獣と戦っているシーンを数枚描く。なんとなく、漫画っぽくなってしまったけど、気にしないことにする。絵本を描くのは意外と難しいものだ。最後はノノアとフイナの魔法が魔獣に命中して、倒れるシーンで終わりにする。ちなみに劇にあった合体はさせなかった。だって、あのクマは違うクマだから。
2人の魔法によって、魔獣を倒すことができました。
魔獣を操っていたグリブは逃がしてしまいましたが、魔法少女によって、村が一つ救われました。
※最後は変身が解けて、普通の格好に戻り、黒いクマと白いクマが二人に擦り寄る感じにする。
「グリブ、次は逃がさないわよ」
「必ず倒します」
2人の魔法少女は誓います。
悪を倒すため、魔法少女の旅は続くのです。
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こんな感じかな?
魔法少女もののアニメを参考にしたけど、思ったより、上手に描けたと思う。
自分が登場しないと、恥ずかしさもないし、基本になるお話もあったし、描きやすかった。
続きをどうするかの問題もあるけど。どうやら、ノアは劇二弾を考えているみたいだし、それを参考にしてもいいかもしれない。
劇を絵本にしたので、少し内容が被ってしまっていますが、ご了承ください。
女の子の絵本の続きを描くのか、いろいろと考えたのですが、保留中です。
たぶん、魔法少女もの絵本が続くかもしれません。
【お知らせ】
本日、クマ書籍16巻、コミカライズ5巻の発売日なります。
店舗特典購入やサイン本もありますので、よろしくお願いします。
詳しいことは活動報告にて、よろしくお願いします。
電子書籍版のくまクマ熊ベアーが割引キャンペーンを行っています。
詳しいことは後日、活動報告にて報告させていただきます。
お使いになっている電子書籍サイトの確認をお願いします。
追記、1巻が割引されていないようです。確認中になりますので、少しお待ちください。
※誤字を報告をしてくださっている皆様、いつも、ありがとうございます。
一部、漢字の修正については、書籍に合わせていただいていますので、修正していないところがありますが、ご了承ください。