表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の不確定能力(アンノウンスキル)  作者: 焔伽 蒼
第五章 夜魅・奇襲編 
PR
94/140

【#087《運命の前夜》】

【夜、都市クレイシス・中央大通り】



「ひどいよねー!完全に騙されたよ!ハンバーガーさんとお話が出来てやったーって、すごい恥ずかしかったんだから!」



店を出てから、情報管理局へ向かって歩いている中、舞がまださっきのレストランでのことをグチッていた。


事の顛末(てんまつ)は、店長が教えてくれたから、だいたい分かってるけど……どうもあの店特有のサービスで、魔法を使って食べ物や飲み物が一定の客にだけ聞こえる声で語りかけると言うのがあるらしく、に若い女性や幼い子供には大人気みたいだ。


これも最近知ったのだが、魔法と言えば精霊のようなファンタジー特有の上位存在の力を借りて魔法を発動するのだが、実はこの世界“アルカティア”にはそう言った存在が一切居ない。

それどころか伝承や名前すら知らない程である。


そこで疑問に思った事がある。“では、魔法発動の原理はどうなっているのか?”である。


魅紅に聞いてみたら、以外にも技術的根拠があった。もちろんアルカティアならではの原理だったが……。


まず大気には酸素や水素と一体元素があるように、アルカティアには魔力と言うものがある。俺はこれを地球風に魔素と呼ぶ事にした。


そしてアルカティアには性質魔法があり、例を挙げるならばこうだ。


①五大性質

「火」「水」「風」「雷」「土」、これが大半の魔導士が持つ性質だ。


②特別性質

「光」「闇」「無」、この三つは会得するのが困難と言われるが、会得しようと思えば出来るものらしい。


③希少性質

「空」「氷」「木」「金」等は、会得しようと思っても出来ない生まれ持った才能のようだ。未発見の希少性質も他にあると言われている。


これらの性質魔法を使うには、まず大気にある魔力を持つ者にしか見えない元素を、掴まなければいけないらしい。

火の性質なら、火元素と言うのがあり、それを魔力を乗せた言葉で詠唱することで、火元素が反応し、後は魔力と発想に応じた下級~上級魔法を使えるようになるようである。


ちなみに性質は魔力が高い程、複数持てるみたいだ。真美さんや麻夜さんが視せてくれた映像と、舞の話で聞く限りだと、屯朶が持つ異常能力(シリアル・スキル)“エレメント”は、五大性質を無条件で使えるようだ。

魅紅の紅い炎といい、御三家はチート過ぎると思う。



とまあ、そんな理屈があって、この世界では精霊が存在しないという事になり、故に物に精霊が宿って意思を持ち出すなんて非常識が起きる筈もなく、子供や舞のような外の世界を知らない者は、割と本気で信じてしまうらしい。

普通の若い女性なら夢があると言う解釈で、純粋に楽しむようだが……そうじゃない舞は、かなりのショッキングだったんだろう。


その落ち込みようと言えば、その事実に気付いて心を痛めた店長とウェイトレスが謝罪とネタばらしをしてきてからは、しばらくの思考停止をした後、恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして店を飛び出し、探す事2分、店の裏で膝を抱えて体育座りと落ち込んでいるところを無事保護し、魅紅と俺の励ましで歩けるぐらいまでに回復させ、今は宿へ向かって歩いていた。


舞の心のダメージと、情報管理局が閉館まで一時間と知り、次の日に行くことにした。


ちなみに料理の支払いは、店長が持ってくれた。悪いことをしてしまったと、三日間限定のフリーパス券まで貰ってしまい、逆に申し訳なかった。



「うぅ……あのお店に悪いことをしちゃったよ……後で謝りにいかないと……あとハンバーグ食べたかった……」



舞はハンバーグに一口も口を付けていない。飛び出してしまったせいだ。


その行動が、凄く失礼な事をしてしまったと、現在猛反省していた。



「明日謝りに行こ、ね? だから元気出して」


「……うん」



魅紅がおどおどしながら慰めている。

なんだろ、普段は凛としているから、こういう魅紅には新鮮さを感じるな。



「良夜も何か言ってあげてよ~」



うんと返事したわりには落ち込みムードが無くならない舞、そんな彼女が心配な魅紅は、俺に助けを求めてきた。



「舞、そう落ち込むな。 魅紅の言うとおり、明日謝れば大丈夫だから。そしてハンバーグを食べよう、な?」


「……うん。食べる」


「げ、元気出た?」



まだオドっていた。馴れないのかな~。まあ魅紅を困らせる人間を、あの似非執事が近付ける訳ないか。


だが、そのお陰で良いものが見れたし、良しとするか。

こう言っちゃ何だが……和むんだよな~。そして和むのは俺だけじゃないようだ。


気付けば舞がクスクスと笑っていた。分かるよ、その気持ち……あ、ヤバ、俺も可笑しくなってきた。



「「く……うっ!」」


「な、何!? 何で二人とも笑ってるの!?」


「え?笑ってないけど?」


「セリフの割りには口がにやけてるのは何故!?」


「魅紅……それはな」


「何よ……」


「幻覚だ」


「馬鹿にしてるの? 焼くわよ」


「ごめんなさい」



しまった!つい恐怖の余りに謝罪をしてしまった……!

くそ! 珍しく会話の優勢権を得ていたと言うのに!


魅紅の炎はマジでキツイんだ……大火傷並みの熱さの癖に外傷が無いように焼いてくるもんだから、まだ大丈夫感覚で魅紅も中々止めてくれないし!



「あはは!」


「「?」」



俺と魅紅は言い合いを止めた。


舞が笑っていたからだ。



「あ、ごめんね……ふふ。なんだか面白くって。元気出たよ。心配してくれてありがとう、二人とも」


「「……」」



何だがよく分からない所で調子を取り戻していた。


釈然としない気もするが……、俺と魅紅は目を合わせる。


どうやら同じ意見のようだ。


舞が元気になってくれれば、それで良い。


そして、俺達は宿に着き、鋭気を養う為に直ぐに就寝することにした。


明日は朝イチで情報管理局に行って、“天塚一族消失の件”と“次元転移門所在地の件”の二つを調べて、再び旅立つ。


そんな予定を立てていたのが馬鹿らしくなる程の事件に覆される事をまだ知らないでいた。



次回へ続く!!


始末屋情報


ミラカタと俺充と世界観が同じになります。見てる人には、知ってる人物とかでてくるかもしれません。

主人公の名前は坂本零弐さかもと れいじとなりました。ジャンルはアクションとコメディの両立です。

残念ながらファンタジーは今回ありません。いままで余りやってこなかったメタネタも多数取り入れます。


ミラカタが後1話で完結します。それから少しして、始末屋を連載しています。それでは。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ