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さようならだよ、現世のゴミちゃん
町が広がっていく、するすると。ダンボール部屋を置いていく。
タイム・カプセルになった気なんだ、崇高なのだ。
置いていったのは私の方だ。
そうなのだ。
そうだ、きっと、そうだ。
さようならだよ。
わかっている。煤けたコンビニエンスストアの陰で煙草を吸って。
煙は曇った空と混じってわからなくなって。
微粒になって、見えなくなっただけだ。
そういうことだよ。
わからいでか。詰まり之くシークエンスを眺めているだけで。
道はいつの間にかこんなにも細くなってしまって。
それでもまだ、見えてはいるのだけど。
町が広がっていく、するすると。ダンボール部屋を置いていく。
タイム・カプセルになった気なんだ。崇高なのだ。
置いていったのは私の方だ。
そうなのだ。
そうだ、きっと、そうだ。




