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めぐりくる春

作者: 水科代利
掲載日:2012/01/11




遠い春の日。

ちょうど、メジャーデビューした頃。

彼女は私に訊いた。




「なぁ、会えてよかったと思う?」

いつものように、ほんわかした口調で、目の前の美しい彼女がいった。

「え?」

唐突な質問に驚く私。

「だから……会えてよかった?」

彼女は重ねて訊ねる。

「バンドのメンバーとですか?」

私と彼女は同じバンドの仲間であり、親友でもある。

「違うよ。私たち、二人」

真面目な顔で訊かれる。

「会えてよかったですよ。当たり前じゃないですか」

私は答えた。

「そっか」と彼女。



彼女は頭がいいから。そして少し変わっているから。私は彼女の意図するところがよくわからない。

「どうして、そんなこと訊くんですか?」

だから訊いてみた。

彼女は作詞用のノートから顔を上げて、その丸くて澄んだ目で私のことを見るといった。

「なんとなぁくよ。なんとなく。たまにそんなふうに考えることってない?」

「まぁ、あるかも……」

「どうして?」

ずるい。完全に彼女のペースだ。

だけど私は答えてしまう。



「私の曲じゃなくても、きっと素敵な詞を付けられるし……。

私の歌じゃなくても、上手に演奏できるし……。

別に私はいらないかな、とか思ったりしてるんです」

彼女は才能の人。私と会っていなくてもよかった気がする。

少しだけ悲しくなって、目を伏せた。



「なにいってんの」

彼女はケラケラと笑った。

「目に涙いっぱい溜めてまで、いわなくてええよ、そんなこと。

私は会えてよかったに決まってる。

その才能もその声も、かわいい顔だって、唯一無二のものやないの。

他のコには代えられへんよ」

「……ホントに?」

彼女は大きく頷いてくれた。




もうすぐ12回目の春が来る。


バンドがメジャーデビューした季節から12年。

彼女が私を必要といってくれた時からも。

花粉は大嫌いだけど。


私の大好きな春が来る。







どうでしょう?

ふにゃふにゃですね。←


かわいい歌姫と美人な作詞家さんのお話です。


よろしければ感想お待ちしてます(^^;



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― 新着の感想 ―
[良い点] はじめましてGCといいます 短編読みましたが良かったですよ 実際本人達が言ってそうな会話で暖かい感じがしました。
2012/01/11 09:21 退会済み
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