68話 新年度迎えて
◇
退屈だと思ってた春休みにほんの少しのスパイスがふりかけられたあと、新年度が始まった
つまり、高校二年生になったわたし
この学年は結構重要な年になるはずだ…
一度経験してわかってるはずなのに、未知な世界…
未だ思い出せないマキとの出会い…
現在知るかぎりのマキは正直苦手なタイプ
きっとこれは当時も同じように感じていたはず…
なのにいつの間にか仲良くなって、最終的には継人を紹介までしてもらってる…
ホントに追体験でもしないと思い出せないことばかりだし、違ってても違うかなんてわかんない
まったく記憶にないことなら『こんなことなかった!』ってわかるんだけど、それはそれで大丈夫なのかわからないし…
ただ、なにがあろうと時は進むのよね
わたしは自分で切り開いてるのか、流されてるのか…それすらもわからない
目の前に起こる出来事を一つ一つ選択して選んでる余裕なんてなくて、ただその時の自分の気持ちに素直になるだけしかできない
そのわたしの素直な気持ちの根底には『継人との未来』そこで得た『幸せ』があると信じてる
そこさえしっかりとわたしが持っていれば わたしは選択を間違えたりなどしないはずだ…と信じてる
こんなに不確実なことだらけなのも 例のあの【天使?】が全然出てこないからだっ!!!
放ったらかしにするにしても程があるよね!
今更出てきて『残念ですが…』とか言ったらあいつ⋯
なんて、いくら思ってみたところで会えるわけじゃないんだけどね
と、まあこんなところかな、振り返りは…
年に一度は振り返ってないと大切なこと見失っちゃうからね… なんたってまだ高校二年生なんだし…
あ、そう言えばこんなのもあったな?
わたしが関わらなきゃなんない三人の人物っての
そのうちの一人はもう出会った
なんだっけ、温暖化対策のなんちゃらって赤ちゃん
よくわかんないけど助けてたみたい
わたしじゃなくてもあんな状況誰でも助けるっての!
でもまぁ、ああいうのが後二回はあるってことか…
都度達成できたら教えてくれたらいいんだけど、しばらくあの胡散臭い天使?も現れてないしなぁ…




