42/80
42話 クラス
教室へ向かう間もユミは新しいクラスについて知り得た情報をわたしに話してくる
誰々も同じクラスだったよとか、一年生は旧校舎なんだとか、担任は『澤口』って名前だったとか、わたしはユミの話しに相槌をうつ暇すら与えてもらえないほど圧倒されてた
わたしと同じクラスだったことが安心感に繋がって ユミを更に饒舌にさせているんだろうと思った
ユミには申し訳なかったけどわたしの頭の中はマキと、この学校のどこかにいるであろう『あの人』のことを考えていた
不思議なもので当時は意識してなかったってのもあるけどマキとはどうやって仲良くなったのか思い出せない ユミやサッチは確か『ヤマト』がキッカケだったハズ… なんとなくわたしたちの接点として認識してる
もっと言うなら わたしは最初の頃マキに対して良い印象を持っていなかったように思える
思い返してもマキのイメージはどっちかって言うと男子に好かれそうな少し軽いイメージで 男子の前だけぶりっ子するようなキャラだったような…
キョロキョロしながら探してはみたけど 教室に着くまでにマキを見つけることはできなかった




