4話 いざ!
ー あります、美紗緒さまは人生において人類の行く末を担う人物三人と接触がありました
その方たちには必ず接触し生前と同じように接していただく必要があります
‥‥‥は、はあ????? なにいってんの?
今まで以上に意味わかんないんだけど…?
ー 今はわからなくて当然だと思います 美紗緒さまはこれまでと同じように生きて下さればそれだけで結構です それ以外は多少の誤差は許容される範囲ですので 押さえるべき点をきっちり押さえていただければ問題なくお孫さんたちに会える未来が待っています
もうなんでもいいよ 孫ちゃんたちに会えるんならやります! やりますともっ!! あの無垢な愛らしさをもう一度抱きしめれるんなら わたしがんばるっ!
(でも、それってなにかわかるようにはなってるの? 出会うべき三人に会えたのか、とか?)
ー そうですね 誰になにをすれば、までを教えることはできませんが 美紗緒さまがその方たちに接することができて条件を満たせた場合はなんらかの形でお伝えすることとします
よし!少しはこっちの条件も飲ませることができたぞ、と
(もうなんか伝えておくことはない? なにされるのかわからないけど どうせやるなら早いとこやっちゃってほしいんだけど?)
ー わかりました もし、まだなにか大切なことを伝え忘れてましたら 都度お伺い致します
なんだ、これるんじゃん… だったら全部教えてくれりゃいいのに…
ー それはできません こちらの不手際の場合以外の介入はできないことになっておりますので
そちらにとって都合のいいことばかりだけど わたしの望みのため… その望みすらも叶えれるかはわたしの意思にかかってるらしい
おまけに人類の存亡とかまで…
それでもやるしかないと思った、がんばるに値することだと思った
愛するみんなにもう一度会えるんだから…
なにが待ち受けてても わたしはわたしを信じる!
ー それでは美紗緒さま… 目を閉じて、無心になるのです… 無心に…
目なんてあるのかな? でもまあ最初は目を開いた感覚があったから 閉じることもできるだろう…
ー 無心でお願いします… 無心で…
わたしはそっと目を閉じ無心になるよう努めた…
イケメンの執事も、周りの白と黒の景色もすべてを消し去ろうと… そうすればそうするほどなぜだか愛しい家族の姿が思い出された… 夫や子どもたち… そしてわたしの望みの孫たち… それもいつしか靄の中に隠れるように朧げになり…
やがて 消えていった………
ー さぁわたしにできることはここまでです あとは美紗緒さま ご自身の力で望みを叶えてください ー