36話 1978年が終わる…
日々新しいこと、懐かしことの連続で二学期の終業式を迎えた
二学期の終業式を終えると冬休みだ!
終業式当日にもらった通知表を見て少し驚いた
そこにはあまり見たことのない景気のいい数字が並んでいた… もちろん成績が良かったから
そもそもわたしの成績は『可もなく不可もなく』といったものだったってのは覚えてる
うーーーん…素直に喜べない感じがして少々もったいない… でもそりゃそうか、2度目の人生なんてインチキみたいなもんなんだし…
「ミサー、通知表どうだったー?」
さっきまで自分の通知表を見入ってたユミがわたしの成績に興味をもったみたいだ
「んー、まぁまぁかな〜?」
わたしは言葉を濁す
「それでも二学期はテスト良かったじゃん? 見せて見せて!!」
わたしは ユミだけだよ と伝えてこっそり通知表をユミに渡した
うんうんと頷きながらわたしの通知表を開くユミ
わお!って声が小さく聞こえたような気がしてユミを見ると目を丸く開いてた
「ミサ…すごい… これからも一緒に勉強しようね! ミサに教えてもらうとわたしすごくよくわかるの!」
すっかり頼りにされてる もちろん同じ高校に行くんだし 一緒に勉強するのは悪いことじゃないからね
「うん、がんばろ!」
「でもー…どうして突然ミサがこんなにできるようになってんだろーな〜??」
あはは、偶然!偶然!! なんて言いながら いくら考えてもわかるわけないし、説明したって理解してくんないことなんだろうなと思った
冬休みに入るとクリスマスや大晦日、お正月と次々とイベントがある
この年のクリスマスはああだった、お正月はこうだった…なんて覚えてるわけもなくただただ過ぎてく日々を楽しんでた
まだクリスマスは家族で楽しむ時代だったしね?
それでも大晦日には紅白歌合戦を観て、ゆく年くる年で除夜の鐘の音を聴く⋯
これぞ日本の大晦日だなぁとつくづく感じ、この後何年間も変わらぬ大晦日を過ごしていたことを思い出した
ー こうしてわたしの1978年は終わった




