34話 文化祭!?
◇
よく朝、昨夜は学校の用意をなにもせずに寝てしまったことに気づいて 必死に寝ようとしたことを後悔した
おかげで朝からバタバタして結果昨日のことを思い出す余裕もなかったので それはそれでよしとするべきか…
ただ、ぐっすり眠れなかったのか頭がちょっと痛かった…
「おはよー」
台所でせっせと朝食とお弁当の用意をする母
新聞を広げて朝食を食べてる父
いつもと変わらぬ朝を迎えてホッとする
学校に着いても高校見学の話題で盛り上がってる
みんなまだ見ぬ高校生活に胸を弾ませているように見えた
中学生から見ると高校生は随分大人に見えるらしい
高校見学でほんのちょっとその世界に足を踏み入れたことでいろんな実感が湧いてきてるんだろう
わたしは昨日の文芸部の件でユミやサッチにからかわれてたんだけどね
それも今となっては笑い話しになってた
なにも変わらぬ日常に一安心だった
◇
二学期の一番大きなイベントと言えば『文化祭』だ
わたしたちのクラス(2年C組)の出し物は演劇だった
『ロミオとジュリエット』をアレンジした喜劇をクラスメイトの高橋くんが書いたものだ
わたしとユミはなぜかピンクレディの役で場面場面でアイキャッチの如く登場する
例えるならロミオとジュリエットが一目惚れする瞬間に登場して『ウォンテッド!』と一言叫んで退場する…といった具合に。まぁ覚えるセリフは少なくてすんだけど…(ウォンテッド、UFO♪、カルメン…くらい)
役のくじ引きでユミが引き当てた役なんだけど、二人一組なのでユミに頼まれわたしがやるハメになった…
まぁわたしにとっては既成事実なんですが…ハイ
出番は一瞬だけど今のわたしには超恥ずかしかった。
以前もやってたことだけにやらないわけにはいかなかったけど、さすがにこの年齢だとね…




