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26話 昨日までのわたし



(あのさ、わたしがここに来るまでのわたしってどうなっちゃったの?)


ー と、言いますと?


(昨日までのわたし… いたんじゃないの?)


ー 美紗緒さまは美紗緒さまですが?


(やっぱ察しが悪いなあー… 昨日までのわたしは今のわたしに乗っ取られたとかじゃないの??)


ー なるほど、認識の問題ですか… それはありません 美紗緒さまの時間軸を美紗緒さまが遡っただけですから 昨日までの美紗緒さまも目の前の美紗緒さまと同一でございます


(つまり、どういうこと?)



ー 現在いま存在する美紗緒さまに未来はない、と言うことです。


??


ー この先の以前通った美紗緒さまの未来は全て失われているということです 美紗緒さまが時間を遡った

時点で美紗緒さまの未来はここから始まると言うことです


(じゃあ孫ちゃんたちは!? どうなってるの!?)


ー 存在しません もう一度美紗緒さまが同じ未来を望まない限り、存在しません


そ、そんな… あのかわいい孫たちが存在しないなんて… わたしのせいだ…


ー あくまでも美紗緒さまの時間軸の話しでございます 美紗緒さまの行動により同じ未来へと進むことは可能なのです 多少の誤差などありましても元の未来に進むための大切なポイントさえしっかり押さえていただければ大丈夫なのです


うん…そうだよね、何回も言われてることだしわかってる わたしが望んだことなんだしね


ー 美紗緒さまは美紗緒さまらしく この世界を楽しんでいただければそれでいいのです お孫さんたちに会いたい、その望みを忘れないように…


そもそもわたしは死んじゃったんだけど、それでも

『幸せ』な瞬間に死ねたと思ってた

かわいい孫ちゃんたち、立派に育った子どもたち、

そしてなにより最愛の夫に看取られながら…

幸せを感じれながら死ねるなんて これほど贅沢なことはないんじゃないかって思えてた

なのに、運がいいのか悪いのか、この天使?だかの運魂一億魂記念とか言って わたしの望みを叶えてあげるってのにそそのかされて現在いまがある… わたしの未来は無くなったらしい…

いや?無くなってないのか… これからのわたしにはあるんだから 元いた未来に辿り着けるように生きなきゃなんだよね… 孫ちゃんたちのためにも!


ー そそのかしたわけではありませんが… 


もう!思ってることにいちいちつっこまないで!!

わかってる!もうやるしかないんだからっ!!

こんなに責任重大になるなんて思いもしなかった…

こうなったら開き直るしかない!

だって今のわたしは14歳の中学2年生!

未来のある中学生なんだっ!!

一生懸命 全力で生きてやるっ!!!

わたしらしく 生きてやるっっつ!!!


はっ!!!


なんだか大きい声を出してたような気がして目が覚めた…

時計を見ると11時を過ぎたあたり…

夢?⋯なわけないよね… きっと意識…魂か、あっちに行っちゃってたんかな? それともわたしの魂に天使が話しかけてきてたんかな?

どっちでもいいんだけど⋯

今日は一体どれだけの時間考えごとしてんだろ…

なんてこと考えてた

そのままボーッと天井を見てる

その間も頭の中はぐるぐると考えが回ってる

ほんとにボーッと…ただ、ボーッと……

あ、いけない… 明日の用意と、宿題しなきゃ


その夜わたしが眠ったのは夜中の12時をまわっていた











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