11話 登校 ー 振り返り ー
とりあえず現状やらなきゃいけないことはこなして家を出た、はず…
一歩外へ出て振り返る 懐かしい我が家…
祖父母が亡くなって最終的にはそっちに引っ越してたんだよね、その頃わたしはもういなかったけど…
駐車場に停まってるクルマに目が行く
(あーあー、これ乗ってた!! めちゃくちゃ懐かしい…。 確か⋯) そっと助手席側の方へ回り込む
後ろのドアのとこ、まだ傷はないんだ⋯ いつだったか忘れちゃったけどわたしが怒って鞄振り回した時に傷つけちゃってめっちゃ怒られたことあったな
まだ傷ないんだったら そこは気をつけておこう…
おっとゆっくり感傷に浸ってる場合じゃなかった!!家は逃げない!!わたしは家を後にした
学校までの道程すらも懐かしかった
そりゃそうだ今見てるのは昭和53年の景色
令和じゃ殆どの景色が変わってるんだろうな
そういうわたしもこの家から両親が引っ越した後は訪れることなかったけど
なんだかやっと一人になれた気分
なにをなにから考えたらいいのかわかんない
考える暇なんてないくらいやらなきゃいけないことが押し寄せてきてたし、最低限の理解でなんとか現在があるって感じだし、とりあえず今のうちにちょっと整理しておかなきゃ…現状を!
まず…、わたしが中学2年生の頃に戻ってるってこと!
なによりも現状が大切!!
少なくともその当時のわたしじゃないよね?
だってわたしには人生最後までの記憶があるから…
なのに、いま現在のわたしは中学2年生
夢? 妄想? 現実?? こういう状況ってなんて言うんだ?? 若返りとかじゃないし、タイムスリップっていうのとも違うよね?
もしかして転生? 人生やり直せ的な…?
え、でもどうしてやり直せ、なの?
なんかハッキリしない靄のようなもんが頭の中にかかってる気がするー…




