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子供向けのお話シリーズ

冬の妖精はみんな冷たい

作者: 日浦海里

冬を彩る妖精は

みんなどこか少し冷たい


北から駆ける妖精は

触れる間もなく走り抜けるし


六花咲かす妖精は

触れることさえ許されず


蒼い氷の妖精は

触れる箇所から痛みが伴う


あなたと仲良くなりたいなって思うけど

彼女たちはどこまでも冷たい


妖精たちのつれなさ加減に

一人落ち込んでいると

少し哀れに思ってくれたか

ひげの立派な将軍が

仕方なきことと無表情のまま

遠くを見つめて一人呟く


『あれらのこころが温まっても

 そなたの傍はいられぬよ』


――溶けて消えてしまうからの


そう言い残して

振り返らずに去っていく


そんな将軍の残した風が

ほんのり暖かかったのは

気のせいなのか

優しさなのか

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― 新着の感想 ―
[一言]  誰にも触れられないから綺麗なのか。  その冷たさが、こちらを拒絶してるということではない、のでしょうね。  凛とした佇まい。  己にも他人にも厳しくも優しい。  そんな姿が見えるよう…
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