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Summoned Beast and Magic  作者: 総督琉
白色シーズン《ハロウィーンナイト&モーニング》
36/38

第35ターン『ハロウィーンモーニング』

 巫一色、彼は空崎千棘という強敵に勝利した。

 長きに渡る接戦の末にようやく掴んだ勝利に、巫は感極まっていた。


「巫って、やっぱ噂通り強いんだね」


「まあな。たまたまだよ」


「でも、次は絶対勝つんだからね」


「さすがに次は負けるかもな。だが戦うからには全力で行くよ」


「うん」


 巫と空崎の決勝戦は終わった。

 勝者は巫。つまり優勝したのは巫一色ということになった。

 今回の大会、優勝者にはある景品が与えられる。それがーー


「巫一色。まさか君が優勝するなんてな」


 そう言って現れたのは、世界ランキング1位であり、巫一色の師匠ーー天崎召部。


「天崎!?」


「巫、優勝おめでとう。さすがは私の弟子だよ」


 そう言って、天崎は一枚のカードを巫に渡した。

 そのカードは『紅蓮皇獣イフグリード』。序列上の火属性召喚獣。


「もうすぐ私を倒せそうか?」


「まだもう少しだけ、時間がかかりそうですね」


「そうか。だが無理だとは言わない辺り、成長しているな。お前は」


 最初の頃とは、確かに巫は変わっていた。

 その目には確かな執念が、そして明確な目標があった。

 彼には追いかけるべき目標と、果たすべき野望があった。だから彼は、いつか必ず天崎を倒すと、そう決めていたのだ。


「いつか必ずあなたに勝ちます」


「楽しみだね。いつか、その日が来るまで」


 天崎は微笑む。


 これにて今宵の大会は終わった。


「それじゃあな。巫」


「さようなら。天崎」


 天崎は帰っていった。

 巫もまた、メアリーとともに家へと帰る。


 帰り道、メアリーは巫に問う。


「なあ巫、お前はいつか世界ランキング1位の天崎を本気で倒そうとしているのか?」


「はい」


 冗談ではない。

 それは巫の真っ直ぐな目を見れば一目瞭然だった。


「分かったよ。なら私はお前に期待することにした。だから私がお前のそばにいる間、徹底的に鍛えてやる」


「良いんですか!?」


「その代わり、勝てよ。一色」


「はい。勝ちます」


 それから始まった。

 巫とメアリーの、短いながらも世界ランキング1位へ挑むための修行が始まった。

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