リインカネーション(輪廻転生)
私の名はホルト・ローデンバーグ・ラルフォンス今日で50歳だ
今の今まで普通に…とは少し違うか、まあ王家として暮らして来た
そして、50歳になった時ある程度思い出したのだ
1歳の誕生日に出された飲み物の中に毒が入っていたが、自分で吐き出し事なきを得た
それから、24歳の時に暴漢に襲われそうになったが、その暴漢を返り討ちにして、また事なきを得た
ある程度を思い出したが、どうなっているのだろう?
たしか、1歳の時は余りのマズさに口を開けただけだったと思う、だけどこの時点で死んだと思ったんだが
そのまま何事もなく、24歳の時暴漢に襲われそうになった、暴漢は剣を振り上げ私に向かって切りかかって来た
だが、その瞬間周りの時間がゆっくりになり、私は腰に差していた剣を左手で取り、その勢いで暴漢の剣を弾き
回転切りの要領で一回転して、両手で剣を操り、暴漢の脇腹辺りを剣で薙いだ、その感触は今でも忘れられない
あの空間で有ったことは夢だったのだろうか?
まるで胡蝶の夢だな……
この記憶のことは思い出せない誰かの言葉なのだろうがこんな言葉は聞いたことがない…
違う世界の言葉かもな…
だが、私も王家の人間として、自分が死んだ後の事をしっかり決めておかないといけないかもな
終活するか…
この言葉も聞き覚えないが意味は解る
………
よし終わった、これで一応死んだ後の事は全て解決出来ると思う
「さあ、これで何時でも死ねるぞ」
「やめて下さい、縁起でもない」そう言うのはこの国の宰相だ
恰好はあの女性の管理者にそっくりだ
「だが、間違いではないだろう?」
「どうでしょうね!」
「なにが気に入らない?」
「そんなに早く死ぬことを気にする必要性、あります?」
「まあ、お前の言いたいことも解る」
そう、50歳などこの世界にとってはまだ若造だ
「もっと長生きして下さい」
「それでは粘体にでもなるかな?」
「ダメです!」
「チェ~」
よし、今度あそこに行ったら粘体になるか
長く出来るかと思ったが思い過ごしでした
短くて申し訳ない、これにて終了です