既視感(デジャヴュ)
自分は死んだ…んだと思う…前にもこんなことがあったような気がする
…何か思い出そうとするが、何も思い出せない
何故かは解らないが洞窟の中を移動している
動いているのは辛うじて解る
前を見ると白い線が見える、空中に浮いて運ばれているみたいだ
気が付くと荘厳な音楽が流れている
前の方に四角い何かが明りに照らされた見える、近づくと案内板の様だ
←転生・消滅→
勝手に左に進んだ
次の案内板が見えて来た
←異世界・↑現世界・消滅→
今度は右に進んだ
動き出すとすぐに黒い丸い穴?に吸い込まれて行った
穴の先には白いスーツを着た髪の短い女性?が居た
「とりあえず座れ」
その女性は、椅子に座って、テーブルにある紅茶を飲んでいる
そのテーブルには、粘体が紅茶を注いでいる
空いた椅子が有ったのでおとなしく座っておく
「名前はダルク、犬、年齢3歳、死因鉄骨が落下激突、人間じゃないのは楽しかったか?」
…今の言葉ですべてを思い出した
「あの、どう言う状況かいまいち掴めないのですが?」
「ん?ああ、記憶が残らなかったのか」
「あの後、すぐに犬に転生して、盲導犬になった」
「鉄骨が落下してきて、主人を庇って死亡だな」
…な、なるほど
「此処に自動で来たのは?」
「年数の関係だな、3年までは前回の選択肢に自動になる」
「もう、死亡が確定だから恐らく転移が無かったろう?」
「あ、はい」もう、イロイロありすぎだ
「よし、もう一度聞くぞ、成りたくないものはあるか?」
「ただし、今回は排除できるぞ」
「え?」じゃあ、真剣に考えて答えよう
ただ、記憶が残らない可能性を考慮して、なるべく楽しい生活
と、考えると
「植物は除外して欲しいです」
「あとは、今回の犬や猫なんか人間以外の動物もお願いします」
「それは、人間に成りたいということかな?」紅茶を飲みつつ、女性が問いかける
「いや、人間でもイイですが、とりあえずお願いします」…いま、なんか凄く気になってしまった
「あの?あなたはどう言う存在なんでしょう?神か悪魔か違う何かなのか物凄く気になります」
「ああ、そうだな神ではないし悪魔と言うのも少し違う、まあ、管理者とでも思ってくれればイイ」
管理者は神では無いのか?まあ、それは後だ
「今回は転生と言うことなのですが、転生先は教えてもらえます?」
「ん~~~~、私の範疇に無いから答えられん」
ソウデスカ
「では、行ってこい」と言われると椅子ごと闇の中に落とされた
上を見ると粘体が触手を振っていた
思わず振り帰そうとするも、体が動かなかった