状況説明
女性は見た目キャリアウーマン、バリバリ仕事できますよ!って印象だ
「とりあえず座れ」と言って指を鳴らす
すると、押さえつけられていた感覚が無くなり、動けるようになる
手を動かしてみたら…右手が無い、無いと言うか黒い靄に覆われている
「うぉ、なんだ?」思わず声が出た、その時にチラッと足が見えたのだが右足も黒い靄状態だ
「うぇ?どうなってんの?」
「座れ」その女性は、いつの間にか出現した椅子に座って、テーブルにある紅茶を飲んでいる
そのテーブルには、さっきの粘体が紅茶を注いでいる
空いた椅子が有ったのでおとなしく座っておく
「名前とかその他モロモロはめんどくさいんで省くが、取りあえず原因は…」
書類の様な物に目を向けている
「よし、先ずココについて軽く説明するな」
何処から出したのか指し棒を伸ばしながら席を立つ
さっきの粘体が何処からかホワイトボードを引っ張って来る
”パン”ホワイトボードに書かれた上下二つの丸、それが二重線で繋がっている、その上部に指し棒を当てる
「ココが神界」
指し棒を下にスライドさせて二重線の所で
「今、ココ」
「ココは来世を決める場所だ、選択肢に従って進めば望む未来に行ける」
「行けるんだが…最近、消滅選ぶ奴が増えて仕事が増えて大変だ!」
「なぜ消滅選ぶかね?まあ、イイ、取りあえず、成りたくないものはあるか?」
ポカーンだ、どう言う事だろう?チョット意味が見えない
「ああ、そうか肝心な事を忘れていた」
「消滅するのは選択肢だ」
!成程それで仕事が増えるのか、ご愁傷さまです
「それは、こっちの台詞だ」
なんか、チョイチョイ心を読まれているな
「ああ、話せなくなる奴とか居るからな」
ソウデスカ
「で、成りたくないものはあるか?」
「えっと?成りたくないものを転生先から排除してくれるのですか?」
「ん?いや、取りあえず聞くだけだ、書類上必要なんでな」
なんで聞く!
「だから、書類上必要だからな」
排除されないなら別にどうでもいいや、どうせ記憶とか無くなるだろうし
「記憶の存続や排除は決められないな、運が良ければ前世の記憶は残る、と言うか人間だと3歳ぐらいまでは残るぞ」
え?そうなの?
「そうなの!まあ、次第に他の記憶に上書きされて消えるけどね」
「じゃあ、飯テロとか治水物は?」
「まあ、記憶の蓄積を行えば出来なくはない」
あ、そうなんだ
で、一応成りたくないものは言っておこう、排除はされないけど考慮しないとは言わなかったしな
「成りたくないものは、人間です」