閑話・登録
今日は、ノーリに会う予定だ。アネモスも誘ったのだが、先に予定があったようで、これなかった。
今は、アネモスとお茶会を開いた場所で、ノーリとお茶を楽しんでいた。
「え… すみません、ノーリもう一度言ってくれませんか?」
「ん、だから、事後報告になるけど、僕引っ越したんだ。」
「聞き間違いでは、ないのですね。こ… 今度、遊びに行ってもいいですか?」
「別に、大丈夫だよ。」
「本当ですか!! 絶対ですよ!!」
「う… うん。」
これは、アネモスにも教えなければいけませんね。
その後、詳しい家の場所を聞き、次の日、例のお茶を開いた。
◆
「アネモス、今度ノーリの家に行きましょう!!」
「ど… どういう事です、シャーロット?」
私は、昨日聞いた事を話した。
「そんな事があったんですね。それで、いつ行くのですか?」
「今度の休みに、行く予定です!!」
「その日なら、私も大丈夫です。ぜひ、ご一緒させて下さい!!」
私は、グッとサムズアップする。
アネモスと、控えめに返してくれる。
「それで、この前話した事なんですが、この後時間は、ありますか?」
「冒険者登録の事ですね。大丈夫です。」
「なら、行きましょうか!!」
「はい!!」
私たちは、馬車に乗り込み冒険者登録をしにむかった。登録する理由… ノーリと冒険がしたいというのが、理由だったりする。だけど、それ以上に、助けられる存在ではなく、肩を並べたいという気持ちの方が強い。アネモスも同じ気持ちだ。
冒険者ギルドで、登録をしようと(護衛のバレッタ含めた)3人で列に並んでいると、
「ヒック おいおい、そこのガ…」
ゴキッ ドスンッ
声をかけられたような気がして、振り返ってみると、足元に男性が倒れていた。
「?」
「シャーロット様。どうやらこの者は、お酒に酔ってしまい倒れたみたいですね。そうですよね、皆様…」
バレッタが、周りの人にそう声をかけると、周りの冒険者は、首が取れるのではないかというほど高速で首を縦に振っている。
「そうなんですね。」
「はい、そうです。」
納得した私は、前にむき直り順番を待つ。
少しして、私たちの順番が来たので、受付嬢に来た理由を伝え、必要書類を書いた後、ギルドカードを受け取り、説明を聞いた。
やる事が、終わったので馬車に乗り込み、帰路につく。
「アネモス。これで、ノーリと一緒の冒険者ですね!!」
「はい!! 今度の休みが楽しみですね、シャーロット?」
「そうですね。朝、迎えに行きますので、待っていて下さいね。」
「はい!!」
こうして、何事もなく冒険者登録を終え、次の休みに備える。