72話・来客
訓練後は、ご飯・お風呂を済ませてから、早めに休む。すると、いつものようにそっと、音もなくドアが開き、枕をもったまま僕の部屋にソフィアが入ってくる。
「お… お兄ちゃん、今日も一緒に寝ていい?」
「いいよ、おいで。」
「うん!!」
ソフィアは、僕のベッドに入り込み、横になる。
「おやすみ、お兄ちゃん!!」
「おやすみ、ソフィア。」
新しい家には、ソフィアの部屋もあるのだが、引っ越した次の日の朝には、何故か僕の隣で寝ていた。ソフィアに理由を尋ねてみると、寂しかったとの事。元から一緒に寝ていた事もあってか、その後からも、ソフィアと一緒に寝る事になった。
ソフィアは、訓練の疲れもあってかすぐに、眠りについた。ソフィアの頭をひと撫でした後僕も、眠りについた。
◆
~次の日~
目の覚めた僕は、まだ寝ているソフィアを起こさないようにベッドを抜け出し、下へ下りる。
いつもなら、ポリーナさんを手伝っていた時のように、僕より早く起きて、ご飯の用意をしてくれているのに、今日は疲れているのか、僕の方が早く起きた。
だから、今日は僕が朝御飯の用意をしようと思う。身支度を整えた後、早速準備に取りかかる。
準備を終えそうな所で、ソフィアが起きてきた。
「おふぁよう、お兄ちゃん…」
起きてきたけど、まだ少し眠たそうだな。
「ご飯の準備がそろそろ終わるから、顔を洗っておいで。」
「うん…」
ソフィアが顔を洗いに行ったのを確認してから、準備の続きをする。盛り付け終わった所で、顔を洗い終わったソフィアも戻ってきたので、ご飯を食べ始める。
「朝、起きれなくてごめんね、お兄ちゃん…」
食べている最中に、少し落ち込み気味に、ソフィアが謝ってくる。
「疲れていたから、しょうがないよ。それに、いつも任せきりで、僕の方こそごめんな。」
「私が、やりたくてやってる事だから、お兄ちゃんが謝る必要はないよ!!」
「なら、おあいこって事で、もうこの話は終わりな。」
「分かった!!」
元気になったようなので、僕は今日の予定を聞いてみる。
「ソフィア。今日は、どうする? 一緒に王都のダンジョンに行ってみるか? それとも、疲れを癒す為、休んどくか?」
「お兄ちゃんは、どうするの?」
「僕は、ダンジョンに行くかな?」
「なら、ついていく!!」
「疲れは、残ってないか?」
「うん、大丈夫!!」
「なら、一緒に行こうか?」
「うん!!」
その後、初めは正面の入り口から入るという話になって、ご飯を食べ終えたので、準備をする。
準備を終え、2人で家を出ると門の前に見知った人たちが立っていた。