69話・訓練 1
ソフィアを連れて、ダンジョンルームを後にする。
移動した先は、階段前。移動後、辺りを見渡す。ソフィアも、僕に抱きついたまま、周りを見渡している。
「お… お兄ちゃん、何だか凄い広くなってない?」
「あぁ、言ってなかったね。さっき広くしたんだよ。これなら、思う存分訓練が出来るぞ。頑張ろうな、ソフィア。」
「うん!!」
「なら、まずはモンスターを倒してみような」
「うん!!」
僕は、先ほど増えた能力を試してみる。
"それじゃあ、アコ。今からモンスターを製作したいんだけど、創作出来るモンスターを見る事は出来るかい?"
『可能です』
ダンジョンポイント:3140
ダンジョン形態:統合型
追加製作機能:拡張 必要ポイント:100 ▼
ダンジョン階層:1階
製作可能なアイテムリスト:
回復草 必要ポイント:1 ▼
創作可能なモンスターリスト:
スライム 必要ポイント:5 ▼
アコがそう言うと、アコに映し出されていた物が僕の目の前に、浮かび上がる。
浮かび上がった物は、触れる事が出来るみたいなので、モンスターリストを見てみる。
創作可能なモンスターリスト:
スライム 必要ポイント:5
ライトスライム 必要ポイント:150
ミディアムスライム 必要ポイント:50
ビッグスライム 必要ポイント:100
ゴブリン 必要ポイント:10
ホブゴブリン 必要ポイント:30
ゴブリンナイト 必要ポイント:50
ゴブリンマジシャン 必要ポイント:150
ゴブリンキャバリー 必要ポイント:100
ジャイアントシープ 必要ポイント:50 ▲
"…なぁ、アコ?"
『何でしょうか?』
"もしかして、創作可能モンスターって、素材を取り込ませたら増えたりするの?"
『はい』
"…なら、創作モンスターを倒すとドロップアイテムは、ちゃんと、ドロップするの?"
『はい、ドロップします』
そっか… て事は、わざわざレアモンスターを探す為に、ダンジョン内を走り回らなくてもよかった訳だ…
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だよ。今、モンスターを創作するから待ってな」
「はい!!」
"アコ、スライムを僕たちの目の前に1匹創作して貰ってもいいかい?"
『了解しました』
すると、目の前にスライムが1匹出現する。
出現したスライムは、動く事なくじっとしている。
"アコ、スライムが動かないけどどうなってるの?"
『創作モンスターは、ダンジョンマスターが目の前にいる場合、ダンジョンマスターの許可がない限り、動く事はありません』
"だから、動かないのか… 動かす時は、どうすればいいの?"
『動けと命令すれば、動き出します。また、動きを止める場合は、反対に動くなと言えば、動きは止まります』
"分かった。ありがとう、アコ。また、何かあったら聞くね"
『分かりました。お気をつけ下さい』
「ソフィア。モンスターは、僕からの指示がない限り動かないみたいだから、まずは動きが止まった状態で、倒してみようか?」
「分かった!!」
こうして、ソフィアの訓練が開始された。