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55話・ギルドマスター

 改めて、ダンジョンポイントの増やし方を確認したので、僕たちは、家を後にして、ソフィアを送り届け、ダンジョンへむかった。

 剣はいいが、防具は予備の装備品を使っているので、手始めに、5階層程で肩ならしをしてから、1度地上へ戻り、10階層の転移魔法陣に転移してから、11階層へむかった。

 階段を下りるとそこは、今までの洞窟とは違い、僕が製作したダンジョンのように、草原が広がっていた。


「11階層から、草原だったな…」


 草原は、見渡しがいい為、モンスターの集団に囲まれないようにしないとな…

 僕は、慎重に、攻略を開始した。

 しばらく歩くと、少し前に、モンスターを発見した。

 2.5メトル(m)程の大きさで、頭には巻き角、体には真っ白なモフモフとした毛が生えてある。確か名は、ジャイアントシープだったよな。

 ジャイアントシープは、草原の草を食べていた。

 そっと近寄って見ると、ジャイアントシープは僕めがけて、突進してくる。僕は、タイミングをあわせて、聖剣を振り下ろす。


「・・・」


 倒したのは、良いのだが全身血まみれになった… 今後、倒し方を考えないといけないな…

 魔石を回収した後、近くにモンスターがいないのを確認する。アイテムボックスにある大量の水でタオルを濡らしてから、体や防具を拭き、拭き終わると、探索を再開する。

 次からは、遭遇したジャイアントシープの突進を真正面から斬るのではなく、横に躱し、突き刺す事によって、血が出るのを抑えながら倒していく。時折、ドロップアイテムのジャイアントシープの巻き角やジャイアントシープの毛を入手したりしながら、探索を続け、きりのいい所で、地上に戻る事にした。



 ◆



 地上に戻ると僕は、換金ついでに、最近寄っていなかった冒険者ギルドに寄ってみる事にした。

 いつも通り、マリヤさんの列に並び順番を待つ。

 少しして、僕の順番が回ってくる。


「ノーリ君!! 最近、顔を見せてくれなかったから心配してたのよ?」


「すみません、マリヤさん。色々ありましたので…」


「そっか… そうだ!!」


 急に、大きな声を出してくる。


「ど… どうしたんですか?」


「急に、大きな声を出して、ごめんね。ノーリ君が来たら、ギルドマスターの所へ連れて来るように、言われてるの?」


「ギルドマスターは確か、不在じゃなかったですか?」


「それが、ゴブリン襲撃の際に、帰ってきたの。今奥の部屋にいるから、ついて来て。」


「分かりました。」


 僕は、マリヤさんの後に続き奥へと入っていく。


 コンッコンッ


「マリヤです。ノーリ君を連れて来ました。」


「どうぞ。」


 マリヤさんに続いて、部屋の中に入っていく。

 中には、端正な顔の女性が座っていた。その女性の耳が、少し尖っているように見える… 確かエルフだったか?


「すぐ終わるから、そこに座って待っててくれる? マリヤ、悪いけど、飲み物の準備をしてくれる?」


「はい…」 「分かりました。」


 僕は、言われた通りに近くのソファーに座る。マリヤさんは、ギルドマスターに言われた通り、飲み物の準備をしてくれる。準備が終わった所で、ギルドマスターも仕事が一段落ついたのか、僕の前のソファーに座る。マリヤさんも、その隣に腰かける。


「君が、ノーリ君だね。私は、ここの冒険者ギルドのギルドマスターをしている、グラディウスよ、宜しくね。」


「!?」


 グラディウスって行ったら、確か剣聖と謳われた冒険者と同じ名前だ。


「ノーリ君の思っている通りよ。以前は、剣聖と呼ばれていた事もあるわね。それで、君をここに呼んだ理由だけど、2つあるわ。1つ目は、君の事を、直接見てみたかったからだね。」


「僕の事をですか? どうしてですか?」


「…君の事を、バレッタに聞いたからだね。」


「バレッタさんにですか?」


 バレッタさんは、シャーロットの侍女兼護衛の事だよな?


「えぇ、バレッタとは昔冒険者パーティーを組んでいたんだよ。」


「そうなんですね。」


 それにしても、バレッタさんも、冒険者やってたんだ。剣聖と呼ばれたグラディウスさんと一緒のパーティーって、バレッタさんも相当な実力者なんだな。それもそうか、そうでないと、この国の王女の護衛なんて任されないか。


「それで、2つ目は、これを君に渡すためだね。」


 そう言って、何かが入った袋を机の上に置く。


「これは、なんですか?」


 気になったので、聞いてみる。


「ゴブリンの魔石だね。バレッタからには、君が倒した分を回収したって聞いたよ。」


 …回収してくれてたんだ。


「どうする、そのまま持って帰る? それとも、このまま買い取ろうか?」


 少し迷ったけど…


「そのまま、持って帰らせて貰ってもいいですか?」


「大丈夫よ。でも、結構な数があるけど持って帰られる?」


「大丈夫です。」


 僕は、そのままアイテムボックスに入れる。


「それじゃあ、私からの用件は以上だね。ノーリ君の活躍に今後も期待しているよ。」


「はい!! 頑張ります。」


 そう言ってから、マリヤさんに連れられ、戻っていき売却する物を売却した後、僕は、家に帰った。

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