5話・種類
「お兄ちゃん、朝御飯出来たよ。起きて!!」
「んん、もうそんな時間か… ありがとう、ソフィア。先に顔を洗ってくるよ。」
「分かった。先に行ってるね!!」
「あぁ。」
外を見ると、日は既に昇っていた。
「ふぁ~あ。」
いつもより寝たおかげか、体の疲れはしっかりとれていた。顔を洗ってすぐにリビングにむかい、朝御飯を食べる。食べ終えた後、身支度を整える。
「お兄ちゃん!!」
「ん、どうしたソフィア?」
「はいこれ、お弁当!! 私も手伝ったんだ!!」
「ありがとう、ソフィア。それは、楽しみだ。」
頭を撫でてやる。
「えへへへへ~」
「それじゃあ、ソフィア行ってくるよ。」
「行ってらっしゃいお兄ちゃん!! 気をつけてね。」
「あぁ。」
僕はギルドにむかい、いつも通り回復草採取のクエストをうけ、いつもの森ではなく昨日血を落とした川へむかった。
昨日川の近くで偶然見つけた、回復草の群生地で納品数を採取する。
「よし、集め終わった。」
いつもより、早い時間で集め終わる。
宝箱作製の能力を試す事にする。
「僕の推測が正しければ、魔石が必要になるよな… なら、モンスターを探さないと行けないか…」
バチンッ
頬を叩き、気合いを入れる。僕は、いつもより、慎重に森の中に入った。
しばらくして、青い液体生物… スライムを発見した。僕は、剣を引き抜き、スライムの弱点である体の中の核を攻撃する。
パキンッ
一撃で、核を叩き割った為スライムは溶け出し、粒子になって消えた。そこには、ゴブリンの魔石より小さい魔石が落ちていた。すぐに魔石を拾い、川に戻る。
◆
早速、宝箱を作製する。現在宝箱の中には、タオル・短剣・水袋、そして、宝箱も大きくなったので、いつも肩にかけてある(回復草の詰まっている)鞄・替えの服・弁当が入ってある。そこに、魔石を入れて閉じると、昨日と同様の文字が現れる。
『現在の素材で作製出来るアイテムは以下の通りです。どれを選択しますか?』
・ スライムの魔石(微小)×短剣→液体生物殺しの短剣
・ スライムの魔石(微小)×回復草×水→回復薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×服→物理耐性の服(微小)
・ スライムの魔石(微小)×ズボン→物理耐性の服(微小)
成功した。やっぱり魔石が必要であっていたようだ。だけど、
「あれ? でも昨日より作れる種類が増えてるな?」
増えているアイテムは、昨日と比べ、宝箱に入っていなかった物が素材になっている物ばかりだ。
まさかと思い、宝箱を消した後、再び森に入っていく。近くで素材になりそうなものを集めてから、川に戻ってくる。
宝箱を出した後、集めた素材を宝箱に入れてから、閉じる。
『現在の素材で作製出来るアイテムは以下の通りです。どれを選択しますか?』
・ スライムの魔石(微小)×短剣→液体生物殺しの短剣
・ スライムの魔石(微小)×回復草×水→回復薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×服→物理耐性の服(微小)
・ スライムの魔石(微小)×ズボン→物理耐性の服(微小)
・ スライムの魔石(微小)×麻痺草×水→麻痺薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×回復草×麻痺草×水
→麻痺回復薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×毒草×水→毒薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×回復草×毒草×水
→毒回復薬(微小)
・ スライムの魔石(微小)×木の実or果実
→スキルポイントの実 Ⅰ
思ってた通り、作製できるアイテムが増えていた。
アイテムの効果は、何となくだが理解出来る。最後のスキルポイントの実が一番気になったので、そのまま作製してみる事にした。