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閑話・ラウム 2

 やって来てくれたグラディウスから話を聞き、そのノーリとやらに興味を抱いた。

 だから、今すぐにでも直接その子の事を見てみようと今どこにいるのか聞いてみると、お風呂に入っていると返ってきた。

 流石に、その中を見に行く事は出来ないかと、また後で見に行こうかと思っていたら、グラディウスがここに連れて来ましょうかと言ってきた。


「ここに?」


「はい、そうです。」


 確かにそれなら見に行く手間は省けるが、この部屋に呼ぶ理由がない。

 その事をグラディウスに聞いてみると、


「ノーリ君には、1度エルマーナに会って貰おうと思ってます。」


「エルに? 会わせて、どうするつもりなの?」


 目を覚ました後になら分かるが、見ての通り、目を覚ましていないエルに会わせる意味が分からない。


「会って貰うだけです… そして、あわよくば、エルの姿を見たノーリ君が、積極的に力を貸してくれればと…」


 そう言うグラディウスの顔には、申し訳なさが見てとれた。


「そうか… 分かったわ。なら、それでお願い。でも、ないとは思うけど、そのノーリとやらが、エルに危害を加えるというなら、私はすぐ攻撃するからね。」


「分かってます。では、もう少ししたら、ノーリ君もお風呂から上がってくると思いますから、迎えに行ってきます。」


「分かったわ。」


 グラディウスが出ていくのを見送り、エルの傍で、そのノーリとやらが来るのを待った。



 ◆



 少しして扉が開き、2人が部屋に入ってきた。

 目的の人物は、グラディウスの後ろにいた。

 見た目は、グラディウスが言った通り、まだ幼げだった。


『この子が、グラディウスが期待する子か…』


 私は、エルの傍にやって来たその子を観察してみる。

 まぁ観察といっても、私には、そこまで人を見る目があるわけではないので、普通の子供にしか見えない。

 だけど、グラディウスに促されて、エルに言った言葉から、私も、この子に対し少し期待する気持ちが芽生えてきた。

 2人が部屋を出てから、少ししてまたグラディウスだけが部屋に戻ってくる。

 たぶん、寝る前の挨拶をしに来たのだろうと、入れ違いに外に出ておく。

 部屋から出てきたグラディウスと少し話をしておこうと、一緒にナニーの部屋へとむかった。



 ◆



 グラディウスたちと暫く話をしてから、私はエルの部屋へと戻り、休ませて貰った。

 寝ていると突然、


 ガタンッ


 と、すぐ近くで物音がし、目を覚ましてすぐ辺りを見渡すと、暗い部屋の中で、手探りで何かをしている人物を発見した。

作者より(捕捉)


 ノーリには、気配察知Lv5を持ってますので、本来ならラウムの気配を察知する事も出来る筈なのですが、それだと、どこかしこにいる下位精霊の気配も常に察知してしまい疲れてしまうので、精霊の気配を無意識の内に察知しないようにしています。

 また、ラウムも色々あって、姿を消す事とついでに、空間にも干渉し、自分の気配をたっていたりしてます。

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