表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

282/389

閑話・エルマーナ 8

 思いもしなかったラウム様からの提案に聞き返してしまった。


「えぇ、そうよ。どう? 駄目かな?」


「あ、いえその駄目と言う訳じゃないです。むしろ嬉しいです!!」


「なら、契約しましょうか。」


「あ、でも私なんかが、ラウム様と契約なんてしていいんでしょうか?」


「何言ってのよ。友達なんだし構わないわよ。それに、契約する本人が言ってるんだから、問題ないでしょ?」


「それはそうなんですが…」


「他に何か問題があるの?」


「あの… その… 私、まだ精霊契約どころか、下位精霊との仮契約もした事がなくて、ちゃんと精霊契約が出来るかどうか心配で…」


「あ、そうなの。でも、皆初めてはあるものよ。それに、私だって契約は初めてなんだし、初めて同士で尚更丁度いいじゃない。」


「え、ラウム様も初めてだったんですか?」


「まぁね。元々契約事態そこまで興味なかったし、父からもそんな事より勉強をしなさいと言われていたしね。」


「そうだったんですね。」


「そうよ。それで、どう? してくれる気になった?」


「…はい!! 宜しくお願いします、ラウム様!!」


「こちらこそ宜しくね、エル。」


「はい。なら私、今から精霊契約がかかれている本をとってきますから、待っていて下さい。」


「それなら、私もついていくわ。」


「そうですか。なら、一緒にいきましょう、ラウム様。」


「えぇ、行きましょう行きましょう。」


 私は、ラウム様と一緒に中へと戻っていく。

 中へと戻ると、丁度ナニー先生がいたので、精霊契約についての本がどこにあるのか尋ねてみる。


「精霊契約の本? 急にどうしたの?」


「えっと…」


 どうやらナニー先生でも、ラウム様の事を見えていないようだし、何て説明しようかと迷っていると、


「私と契約する為よ。」


 ナニー先生の前に移動したラウム様が、そう声をかけると、


「うおっ!!」


 ナニー先生が、驚愕の声をあげながら尻餅をついた。

 その声が聞こえたのか、


「どうかしましたか、ナニー様!!」


 アリーさんもやってきて、ナニー先生の前に浮いているラウム様に驚いていた。

 その後は、皆で部屋に集まり、何故こんな状況になっているのか説明を行った。


「なるほどね、話は分かったわ… とりあえず、整理する時間が欲しいから、ちょっと待って頂戴。」


「あ、はい。私は大丈夫です。ラウム様も大丈夫ですか?」


「私も、構わないわ。それより、これのおかわり貰ってもいい?」


「はい、すぐご用意します。」


 ラウム様は、出されていたクッキーが気に入ったのか、おかわりを要求し、アリーさんがすぐに準備をしにいった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ