表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

271/389

242話・失敗

 ストレッチ後は、もう一度気配察知に集中し、3人の様子を確認した後、アイテムボックスから、転移結晶を

 取り出した。

 なぜ隣にいるエルマーナ様の部屋に行くのに、転移結晶を取り出したのかと聞かれると念の為にだ。

 一応気配察知で3人の居場所を把握しているけど、もし部屋に入られる所を見られでもしたら言い訳をするのが大変だし、もしかしたら、扉の開け閉めする音で、誰かが起きてこないとも限らないからだ。

 早速、エルマーナ様の部屋を思い浮かべてから、魔力を流す。すると一瞬で転移する。


「うはっ!?」


 転移したまではいいが、転移した瞬間、何かに足をとられて、前のめりに倒れそうになる。

 咄嗟に、足を前に出しこけるのは回避できたけど、足をとられた何かが倒れてしまい物音を立ててしまった。


「ヤバい!!」


 僕は、すぐにその倒れた何か(まぁ、椅子だったんだけど)を手探りで元に戻す。

 戻し終えると同時に、こっちにむかってくる気配を察知して、僕は急いでアイテムボックスから2個目の転移結晶を取り出してから自分がいた部屋へと転移する。

 転移し、少し速くなった動悸を落ち着けていると、扉をノックする音と共に、扉の外から声をかけられる。


「アリーですけど、何か物音がしたと思うのですが、ノーリ様ですか?」


 僕は、扉を開けてから、


「はい、そうです。物を落としてしまったんです。起こしてしまったようで、すみません。」


「いえ、それなら大丈夫です。ですが、夜も更けてきておりますが休まれていないのですか?」


「その昼間寝てしまったんで、中々寝付けなくて…」


「そうなんですね。でしたら、何か温かいお飲み物でもお持ちしましょうか?」


「あ、いえそこまでして頂かなくて大丈夫です。たぶん、もう眠れると思いますから。」


「そうですか。気が変わりましたら、いつでも呼んで下さい。では、おやすみなさいませ。」


「はい、おやすみなさい。」


 アリーさんが戻っていき、僕はアリーさんが寝付くまで、僕が寝ないように気を付けながら待つ事にした。



 ◆



「寝たみたいだね。」


 気配察知に集中し、アリーさんが再び寝たのを確認してから、3個目の転移結晶を取り出す。

 今度は先程の失敗を繰り返さないように、扉近くを思い浮かべ転移する。ちゃんとランプを持ってくるのも忘れない。

 ランプで部屋内を照らしながら、物をたてないように、エルマーナ様の寝るベッドに近づいていく。

 ベッドまで来ると、先程倒した椅子の上に持っていたランプを置いてから、エリクサーを取り出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ