223話・必要素材
話を聞き終えた後は、僕は、ナニーさんに案内されお風呂へ入りにいった。
ナニーさんは、お湯が冷めていないか心配してくれていたが、お風呂場につくと、アリーさんが温めなおしてくれていた。
僕は、お礼を言ってから、そのまま待つ事なくお風呂に入らせて貰った。
◆
ノーリ君を、お風呂場へと案内した後、私は、リビングに戻ってきて、ソファに座りなおし、ぐーちゃんとの話を続ける。
「ナニーさん。メァーディスで、新たに掴んだ秘薬の情報がありますか?」
「今の所、新しい情報を掴んだとは聞いていないわね。」
「そうなんですね… ナニーさん。エルマーナは、後どのくらいだと思いますか?」
「…文献に書かれてある症状や昏睡になってしまうまでの期間もかなり違うから、正直言って分からないわ。」
「そうですか…」
「リーベの方はどうなの?」
「…偽情報だったり、既に使われていたりと空振りが続いていますね。」
「そっか… まぁ、危なくなければ、どんどんリーベを使ってくれて構わないから、ぐーちゃんも無理だけはしちゃダメよ。」
「はい…」
「そう言えば、ぐーちゃんもノーリ君も、今日はここでゆっくりするんでしょ?」
「一応、そのつもりです。」
「なら、私もアリーと夕食の準備をするから、ぐーちゃんは、ゆっくりしてて。」
「分かりました。」
私が腰を上げ、アリーの手伝いにむかう為にリビングを出ようとすると、ぐーちゃんも一緒にリビングを出た。たぶん、えっちゃんの所にいったんだろう。
私は、その寂しげな後ろ姿をみた後、台所へむかった。
◆
僕は、お風呂に浸かりながら、改めてレシピ検索で、エリクサーの素材を調べる。
アイテム名:エリクサー
必要素材:魔石(大)×不死鳥の血×世界樹の樹液×霊水
効能:死者蘇生以外のありとあらゆる病・怪我を癒す事が出来る。
「不死鳥の血は前に交換したから、後は世界樹の樹液と霊水と魔石の3つか。」
今、アイテムボックスにある魔石だけじゃギリギリ足りないから、集めないといけない。
でもその前に、引っ越してからお風呂の魅力に気づいた僕は、もう少しだけ浸かっていたい気持ちにかられたので、その間の時間を無駄にしないように、魔力交換を使い、必要素材の交換を行った。
以前より、元の魔力もあがっているとは言え、魔力量が低くなると気分も悪くなるので、魔力回復薬を飲みながら行った。
それでも、少し気分が悪くなりながらも、お風呂を上がった時には、必要素材の1つと交換出来た。