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208話・確認

 僕は、グラディウスさんの後についていき、店の奥へ入っていく。

 グラディウスさんは、そのまま裏口から外へと出ていったので、僕もその後に続く。

 出た先は、三方が高い塀で囲まれており、その中央には、1本の木が生えていた。そして、その木の近くには、リーベさんが待っていた。


「お待たせ、リーベ。準備は出来てる?」


「えぇ、大丈夫よ。でも、その前に… ノーリ君。」


 真剣な表情のリーベさんに、名前を呼ばれる。


「はい、何でしょうか?」


「今から行う移動手段は、正直言って、私たちエルフの中でもごく限られた人たちしか知らないことよ。」


「そ… そうなんですか?」


 秘密の移動手段だとは聞いていたが、そこまでだとは知らなかった僕は、勢いよくグラディウスさんの方を見ると、


「リーベの言う通りよ、ノーリ君。」


 グラディウスさんも、リーベさんが言った事を認める。


「だから、ノーリ君。ここで、起こった事は、絶対誰にも言わないと誓ってくれる?」


 更に真剣な顔になったリーベさんがそう言ってくる。

 もちろん言われた通り、誰にも言うつもりはないのだが、ここまで重要な話だと思っていなかった僕は、すぐに返事を返せなかった。

 だけど、返事を返さないと話が先に進まないので、少し考えてから返事を返す。



 ◆



 グラディウスと別れて私は、裏口から外に出て、準備を整える。

 まぁ、準備と言っても、ただお願いするだけなのだが、それが終わった所で、ノーリ君を連れたグラディウスがやってくる。

 私は、やってきたノーリ君に話しかけ、ある事を聞く。

 だけど、ノーリ君は、私の聞いた事にすぐ返事を返さなかった。

 そして、少し時間を置いてから、


「分かりました、誰にも言いません。」


 と返答してくれる。

 何も考える姿勢をとらず、すぐ答えたらあまり信用できそうになかったがノーリ君は、ちゃんと考えてくれる姿勢をとったので、それを見て私は、ノーリ君なら大丈夫かなと判断する。



 ◆



 僕の返事を聞いて、


「分かったわ。なら、今から始めるわね。アーバお願い。」


 リーベさんがそう言うと、


「了解…」


 リーベさんの横から突然声がし、木からゆっくりと誰かが出てこうよとしていた。

 僕は、咄嗟に身構えるが、


「大丈夫よ、ノーリ君。」


 グラディウスさんに声をかけられ、肩の力を抜く。

 木からゆっくりと現れたのは、その人は、体の所々が木で出来ていた。


「急に現れて驚いたでしょ、ノーリ君。見るのは初めてだと思うけど、彼女は、ドライアドよ。」


 僕の横で、グラディウスさんがそう教えてくれる。

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