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205話・特殊な寝具

 夕食を食べ終え、そろそろ休む事になった。

 そして、グラディウスさんの好意で交代で夜の番をする事になった。


「それじゃあ、先に休ませて貰うから、時間がきたら、声をかけてね、ノーリ君。」


「はい、分かりました。ですが、本当に僕が先に番をしていいのですか?」


 夜の番をするのは初めて(この前の試験の時は、する前に色々あった)なのだが、後の方がきついとどこかで聞いた事がある。


「何度も経験してきた事だから、大丈夫よ。その代わり、明日はお願いね。」


 明日は、今日とは逆の順番で夜の番をする予定になっている。


「はい、任せて下さい!! あ、そうだ。これ良かったら、休む時に使って下さい。」


 僕は、アイテムボックスから製作した赤みがかった寝具一式(枕、掛け布団、敷き布団)を取り出す。


「ノーリ君、あなた、こんな物まで用意したの?」


「はい、役に立つと思いましたので。どうぞ、グラディウスさん。」


 寝具を手渡す。


「ありがとう。それじゃあ、使わせて貰うわね。あれ? 何だか温かいわね、これ。」


「はい。温かくなり過ぎない程度に火属性の付与がかかってます。」


 因みに、これを製作する時、ハプニングがあった。

 一応、外で使うと思い、僕たちが、寝る時に使っているジャイアントシープの布団に火石を混ぜ付与された寝具を製作したのはいいのだが、布団類を擦らせた際に、火がついてしまったのだ。だから、付与された寝具は諦めようかと思ったのだが、ふとレイの毛に僅かにだが、火耐性の毛がある事を思いだし、その毛を使ってみると、見事成功した。


「え、ノーリ君、付与も出来たりするの?」


 目を見開きながら、グラディウスさんは聞いてくる。

 だけど、僕が付与したという訳ではないで訂正しておく。


「あ、いえそういう訳ではなく、元々付与のかかっているアイテムです。」


「へぇ、そうなんだ…」


「はい。それじゃあ、僕は番をしてますので、ゆっくり休んで下さい。」


「そうね。ノーリ君のおかげで、温かく休めそうだから、交代する時は、ちゃんと起こしてね。」


「分かりました。」


「それじゃあ、おやすみ、ノーリ君。」


「はい。おやすみなさい、グラディウスさん。」


 グラディウスさんは、寝具を持って馬車へと入っていく。

 それを見送った後、僕もやや薄い布団 (タオルケット)を取り出し、それを肩から羽織ってから夜の番をする。

 初めは、少し緊張していたが、特にモンスターの襲撃などもなく何事もなく夜の番を終えた。

 そして、グラディウスさんと交代し休ませて貰った。

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