195話・モンスター化の確認 1
短めです。
アコから、動物たちがモンスター化した憶測を聞く。
それを聞き、僕が引っ越しを提案し、引っ越しさせたのに、その後の動物たちの食べ物を用意してなかった、僕のせいなのではと思ってしまう。
「「大丈夫、お兄ちゃん?」」
「「大丈夫ですか、ノーリさん(マスター)?」」
皆が心配そうに声をかけてくれる。
「だ… 大丈夫だよ。ありがとう、皆…」
心配してくれる、皆にお礼を伝えてから、
「ねぇ、アコ…」
「はい、何でしょうか、マスター。」
「モンスター化した動物を元に戻す方法って、あるのかな?」
「すみません、マスター…」
「…出来ないって事?」
「いえ、正確には、分からないっていうのが正しいです。モンスター化した理由も私の憶測の範囲を越えていないので…」
「そっか… ありがとう、アコ。無理言ってごめんね…」
「いえ、私もお役に立てずに、すみません…」
「気にしないでいいよ、アコ。それに、分からないって事は、もしかしたら手段があるかも知れないんだから。」
「はい。その際は、ぜひお手伝いさせて下さい。」
「ありがとう。その時は、お願いね、アコ。」
「私も、手伝うよ、お兄ちゃん」
「私も…」
「私も、何かあったら仰って下さい。」
「ありがとう、皆…」
皆の優しさが、心に染みる。
その後、皆でどうするか少し話してから、モンスター化した動物の様子をちゃんと見に行こうって事になった。
その為、アコに改めて、モンスター化している動物の居場所を調べて貰い、皆でむかう。
◆
まずむかった先は、皆もあった身体の大きくなった狸からだ。
むかった先で、狸たちは一塊になって寝ていた。
「皆、寝てるね。」
「たぶん、お腹いっぱいになったからじゃないかな。」
「そっか。それで、どうするの?」
「そうだね。まずは、何のモンスターになっているか、調べてから、レイみたいに従魔契約出来るなら契約して謝ろうかな。」
僕は、そう伝え、アコに、まずモンスター化した狸を調べて貰う。
「分かりました。どうやら、狸のモンスターは、3匹いるようで… 「え、3匹もいるの!!」」
1匹だと思っていたら、どうやら狸だけで、3匹もいる事に少し驚き、アコの声を遮ってしまった。
作者より(捕捉と追加)
アコについて
アコは、外についての知識はあまりありません。また、ダンジョンの事についても、最初のダンジョン知識とダンジョンレベルが上がった際に新たに覚える知識しかありません。
191話で、果物を作りに行く前に、レイと別れた1文追加してます。